57-浴場の女子会 ページ7
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Aは教室を後にすると直ぐに監督生用の風呂場へ向かった。
(この風呂場は合言葉無しには入れないが、監督生のドナがいつも教えてくれていた。)
何しろ、この襲撃事件のせいで風呂に入る時間でさえ決められていたからだ。
『一人で入る方が断然落ち着くわ。』
Aは広い浴槽に浸かり、腕と足をピーンと伸ばした。
『はぁ〜！』
「そんなに隙を見せるあなたなんて珍しいわね。」
Aはハッとして肩までお湯に浸かった。
突然の声の正体は見るまでもなくマートル、嘆きのマートルの声だった。
マートルとはホグワーツの二階女子トイレに取り憑いているゴーストで、Aとはよく湖で鉢合わせていた。
(マートルは配管を辿る癖があるため、湖まで来てしまうのだ。)
『…ねぇ、マートルは今学校で何が起こってるか知ってる？』
Aはいつもの調子で尋ねる。
「知るわけないでしょう！メソメソマートルは何時でも一人ぼっちなんだから！」
『自暴自棄になるのはやめてっていつも言ってるでしょ？』
Aがそう言うとマートルは｢ふん！｣と言って拗ねてしまった。
『今学校では連続襲撃事件が起きてる。マグル生まれが何人も襲われてるの。それで馬鹿教師が犯人は連行されたって言うけどその人が犯人だって証拠はない。あるのは、昔、同じような事件があった時にその人が逮捕されたっていうだけ。』
｢馬鹿みたいでしょ？｣と続けてAが言えばマートルは｢うーん。｣と空中を一回転した。
『何？…あ、マートルって五十年前は何してたの？』
「何よ！年老いたおばさんとでも言うの！？」
『誰もそんなこと言ってないでしょ？五十年前もホグワーツで今回と同じ事件が起きてるから聞いてるの。』
Aはすごい剣幕で言う。
「…知ってるわ。」
『え？』
「あたし、その時生きていたもの。」
マートルは少しハスキーな声で確かにそう言った。
『じゃあ…あなたはいつ死んだの？』
「あんた酷なこと聞くのね。」
Aはマートルの目を見て離さなかった。
そして、マートルがニヤッとしてやっと口を開いた。
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Sirva - 凄く面白いです！これからも頑張ってください！ (2021年3月9日 21時) (
レス) id: 03e7803ec8 (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - めっちゃ面白かったです！アズカバン編も楽しみにしてます！ (2021年3月6日 14時) (レス) id: 4bf735c37e (このIDを非表示/違反報告)
ai(プロフ) - 本当に面白いです！！これからも応援してます。無理せず頑張ってください！ (2021年3月2日 8時) (レス) id: d9a553c393 (このIDを非表示/違反報告)
ぺこ(プロフ) - はじめまして！とっても面白くて、今日で最初からここまで読んでしまいました！続きも待っています！ (2021年3月1日 17時) (レス) id: 9a6c0b76ac (このIDを非表示/違反報告)
惺南(プロフ) - ホントに面白いです！大好きなシリーズなのでぜひぜひアズガバンの囚人もやってほしいです！！！ (2021年2月24日 16時) (レス) id: 3aa5eaa043 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドナ | 作成日時：2021年2月19日 23時
