一人咲く彼岸花と賢者の石【HP】 (ページ49)

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49-OWL試験ページ49

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六月。

他学年は期末試験が近づいている中、五年生はOWL(ふくろう)試験が近づいていた。

先生方は今や宿題を出さず、試験に最も出題されそうな予想問題の練習に時間を費やしていた。

そして、目的に向かう熱っぽい雰囲気がAの頭からハリーのことやらなんやらを追い出した。

おかげでOWL試験に近づくとおかしな行動をとる者が増えた。

パーシーは誰彼なくつかまえては勉強のことを質問する癖がつき、皆をいらつかせた。

「Aは一日にどのくらい勉強してる？」

『さぁ？数時間かしらね。』

「八時間より多いか、少ないか？」

『そりゃ、少ないでしょうね。』

Aは眉間に皺を寄せた。

「僕は八時間だ。」

パーシーは背中をそらす。

「八時間か九時間。毎日朝食の前に一時間やってる。平均で八時間だ。週末に調子がいい時は十時間やるしこの前の月曜は九時間半やった。火曜はあんまり良くなかった。七時間と十五分しかやらなかった。それから水曜は、」

そこでスプラウトが温室へ招き入れたため、パーシーは話を中断せざるを得なかった。

「勿論、知識じゃあない。」

試験の数日前、マーカスが言った。

「誰を知っているかなんだ。ところで父は魔法試験局の局長とは長い付き合いなんだ。グリゼルダ･マーチバンクス女史さ。」

「マーチバンクスって寄り目の二年生と関係ある？」

ドナが小さな声で言った。

「「無い。」」

三人は顔を合わせると、Aとマイクは口を揃えて言った。