scene73 ページ23
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翌朝、食堂に下りていくと、キッチンにAの姿がなかった。
たまたまどっか行ってるだけだと思ったが、タツヤが声をかけてきた。
「テーブルにAちゃんの書置きがあったんだ、しばらく留守にするって。昨日帰って来てたのかな」
タツヤに小さな紙を差し出され、見るときれいな字で『しばらく留守にします。迷惑かけてごめんなさい』と書かれていた。
「珍しいよね、書置きを残していくなんて」
今日から練習に出られるって言ってたのに、急に仕事でも入ったのだろうか。
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Aは3日間帰って来なかった。
よくあることだから、そのことを特に気にする人はいなかった。
おれは今日も朝から練習をして、1日が終わっていった。
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それから更に3日が過ぎた。
その日は早朝からバスに揺られて、おれたちはある場所に向かっていた。
「昨日の夜、Aから連絡があって。雷門中のサッカー部室に秘伝書があるから、取りに行ったらどうかって」
円堂さんは言った。
「秘伝書？」とおれは訊いた。
「ああ、なんかすっげえ必殺技の習得法が書かれているらしいんだ！」
「それはいいけど、なんでこんな朝早くに」
風丸さんは眠そうだった。無理もない、まだ6時過ぎだ。
「だって、練習をさぼるわけにいかないだろ？ 練習終わってからだと、夜になって学校閉まっちゃうし」
「確かにそうっすけど……」
本当にこの人は、サッカーに関することとなると、とんでもない行動力を発揮する。付き合わされるこっちのことも少しは考えてほしい。
風丸さんに誘われて、二つ返事で了承してしまったけど、正直少し後悔している。
でも雷門中がどんなところか見てみたい気持ちもあった。部室も、かなりぼろいって言ってたけど、実際どんなもんなんだろう。
「そんなのよく知ってたな。というか、なんでこのタイミングなんだ？」
風丸さんは首をひねる。
「まあ、なんでもいいじゃないか。偶然、昨日思い出したのかもしれないし」
円堂さんはあっけらかんとして言った。
秘伝書か。特訓ノートといい、雷門にはそういうなぞの伝来がいろいろあるんだな。
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楓 - 福岡、京都、沖縄...陽花戸中、漫遊寺中、大海原中ですね。立向居や木暮、綱海がいるか確かめにでも行ったのでしょうか...。でも、夢主ちゃんの世界にヒロトは存在していない、と聞いたとき、ヒロト本人はどう思うのでしょうか...続きがすごく気になります！ (2019年2月17日 17時) (
レス) id: cb7b132aff (このIDを非表示/違反報告)
楓 - 無印時代からアレス時代に来るとき、雷門中から飛び降りたことで夢主ちゃんがこの時代に来れたとか...？色々想像できて楽しいです！頑張ってください！ (2019年2月15日 13時) (レス) id: cb7b132aff (このIDを非表示/違反報告)
楓 - 初コメ失礼します！！もしかして夢主ちゃんは無印時代から来た子ですか！？アツヤ見て泣いたのも、ヒロトを見てビックリしたのもつじつまが合いますし...。(アツヤが生きてて嬉し涙、ヒロトがタツヤと全然似てなくて驚き)いつも応援しています！！ (2019年2月12日 3時) (レス) id: cb7b132aff (このIDを非表示/違反報告)
彼方(プロフ) - すごく場面場面が入ってきてとっても読みやすいです！続き楽しみにしています♪ (2019年2月11日 22時) (レス) id: 35021d0064 (このIDを非表示/違反報告)
はずにゃん☆ - こんな感じの小説待ってましたー♪投稿頑張て下さい。 楽しみにしています！ (2019年2月9日 14時) (レス) id: f86bddf786 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2019年2月8日 17時
