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子供17 ページ17

朝食を食べるべく、皆がいる部屋へ来た。

既に各々が勝手に食べている。

中には銀ちゃんと晋助兄さんもいて。


「…どうした、行かないのか?」


隣に立つ小太郎兄さんが、そう私に声をかける。

普段ならここで私は銀ちゃんの隣に行く。

だけど…。

いや、ここで気まづくなるのもおかしい。

皆の迷惑だ、そろそろ本当に話さなきゃならない。

私は小太郎兄さんに「朝からありがとう」とお礼だけ言い、銀ちゃんの元へ歩いて行った。


「お、おはよう」


そばまで行き、何故かカタコトになりながら朝の挨拶を口にする。

すると、片膝を立て座っていた銀ちゃんが顔を上げた。

いつもの死んだ目で私を捉える。


「…はよ。隣座るか?」


…え。

な、なんだ。

いつもの銀ちゃんだ。

気張っていた私がバカだったのか。

あっけらかんとしている銀ちゃんに拍子抜けし、力が抜けたように隣に座る。


「悪かったな、色々」


「へ!?あ、いや、うん!全然!大丈夫…」


謝られた。

随分と素直に、だ。

思わず私が焦り、いらない言葉までくっつけて返事をしてしまった。

チラッと横目で銀ちゃんを見れば、どこか一点を見つめてボーっとしている。

な、なんなんだ一体…。


「俺、まだお前の家族だよな」


ふと、そう呟かれた。

その瞬間、私の中で何かがプツンと切れる。

ガッと思いっきり立ち上がり、銀ちゃんの胸ぐらを掴んだ。


「はぁぁ!?!?何当たり前のこと聞いてんの!?!?まだとかじゃない!!昔からも、この先もずっと家族でしょ!!!」


涙が込み上げてきて、半泣きになりながら驚く銀ちゃんに叫び続ける。


「あんなんで嫌いになると思った!?ちょっと変な距離が空いたくらいで家族じゃないと言うとでも思ったの!?!?」


涙が流れ、声が霞んでいく。

震えた手が鬱陶しくて、更に力を込める。


「嘘でもそんなこと言うな!!!次そんなこと言ったら一生口聞いてやんないからね!!!」


ふう、ふう…っと息切れし肩を上下に揺らす。

徐々に手に入れた力を弱め銀ちゃんから離すと、彼は目を見開き固まってしまった。

周りはシンと静まり返る。

すると、私の肩に手が置かれた。

振り向くと、晋助兄さんが半笑いで立っていた。


「終わったか?でけぇ声で説教しやがって。久しぶりにお前の怒鳴り声聞いたぜ」


ックク、と笑うと、銀ちゃんを見下すように嘲笑う。


「銀時、俺らはAから離れらんねぇ運命みてぇだぜ」

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作者名:お茶 | 作成日時:2019年11月8日 23時

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