子供５ ページ5
「Aちゃーん、なーんでまだ機嫌悪ぃのー」
万事屋に戻りソファに座った銀ちゃん。
その隣に腰掛けた私は、腕を組みそっぽを向いている。
怒りを分かりやすく表現してもまだ分からないのか！！
「そこに別の女がいるからでしょーが！！！」
銀ちゃんの向こう側に座るアンドロイドを指さす。
綾波レ〇系彼女プラスの試作品だ。
「感想書いたら給料出るって言うからよー。本物じゃねぇからいいじゃねぇか」
「本物も偽物も女は女だ！！捨ててきてよそんなの！！」
叫び散らしていると、銀ちゃん越しに彼女と目が合った。
首をかしげ、不思議そうにキョトンとしている。
人間らしい表情にウッとなってしまった。
なんでこんなリアルに作るんだあの人…。
これじゃあ
情が湧いてしまうではないか。
「なになに〜まだ嫉妬してんのー？大丈夫だって、未来栄光Aの旦那は俺だよ」
ギューッと抱きしめられたが、全然嬉しくない。
「その女を捨てない限り信用出来ないわ」
「そんな昼ドラみたいなこと言わないで、お願いだよAちゃん」
…はぁ。
こうして非番なのは、ここ最近じゃ珍しい。
立て続けに起こる事件に対し、真選組は休みなんてとってられない。
けど、土方さんが気を遣ってくだって、私を非番にさせてくれた。
言ってしまえば貴重な休暇である。
そんな日は銀ちゃんと二人で過ごして、夫婦としての実感を持つ日にしたい。
なのに…！！
「私よりお金の方が大事ってことね」
冷めた目でそう言えば、銀ちゃんは焦って訂正する。
「はぁ！？んなわけねぇだろ！！こんな可愛い嫁さんより金の方がいいなんてねぇよ！！」
「じゃあその依頼は引き受けなくてよかったんじゃない！？なんで二人の時間潰してまで検証しなきゃダメなのよ！！」
これ以上この男に何か言っても埒が明かない、か。
吐き出してみたもののスッキリせず、私は風船から空気が抜けたようにプシューっと項垂れる。
そんな私を見て、銀ちゃんは頭を撫でた。
「こんないじけるとは思ってなかったんだよ。悪かったな、源外のじじぃに返してくるわ」
子供のようにあやされてる気分だ。
腹立たしいが、今はそれで良しとしよう。
少々上から目線に物事を考えていたが
こうして彼女プラスの一件は幕を閉じると思っていた。
だが、実はまだ序盤に過ぎなかったのだった。
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お茶(プロフ) - アルムさん» 素敵なコメントありがとうございます！！心の支えでございます涙次回作も宜しければ読んでいただけたら光栄です！ありがとうございました！！ (2019年11月8日 23時) (
レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
アルム(プロフ) - お茶さんこんにちは！ 番外編完結おめでとうございます。1シリーズのときからずっと好きで毎日読んでいました。お茶さんの綴る文章、大好きです。毎日お疲れ様です。次回作も楽しみにしています。 (2019年11月8日 23時) (レス) id: 4726a4adc0 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みゃんさん» わぁぁあコメントありがとうございます！続き頑張って書きあげますね！！ (2019年9月4日 0時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
みゃん - 一気に読んじゃいました！めっちゃ面白いです！！続きが早く見たいです！ (2019年9月3日 22時) (レス) id: 21dc5ec498 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - あくび少女さん» コメントありがとうございます！ニヤニヤ…( -∀-) (2019年9月1日 1時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶
| 作成日時：2019年4月9日 2時
