子供３５ ページ35
「あ…？ん？てかなんで俺助けになんか…」
ひっぱたいた強盗犯三人を蹴り飛ばしながら集めていると、銀ちゃんがポケーとなにかブツブツ呟いている。
私を想って、来てくれたのだと思ったけれど。
勘違いだったのか、な。
「じゃ、お仲間呼びますね」
苦笑いしながら私はスマートフォンを取り出し、応援を呼んだ。
周りのお客さんはホッと胸を撫で下ろし、私に感謝の言葉を口にしてくれた。
しばらくして真選組が駆けつけ、山崎さん中心に犯人達は連行された。
その様子をボーッとただ見ている銀ちゃん。
私は彼の隣に行き、そっと話しかけた。
「貴方のお嫁さんのお仕事です。貴方に何度も何度も辞めろって言われました、危険なので。でもその度何度も何度も、私は幸せな気持ちになって」
少しだけ、心が軋んだ。
いつ死ぬか分からない仕事なんて辞めて欲しいと、たくさん言われた日々を思い出す。
早く戻りたいけど…もうしばらくは無理そうだ。
「…それじゃ、気をつけてお帰りくださいね」
少し涙声になった自分の太ももを抓り、何とか耐えた。
そして一礼して踵を返す。
その時。
ガッと、銀ちゃんが私の手首を掴んだ。
ビックリして振り向くと、彼は目を見開いていた。
「A…！！」
「…え？」
「帰ろう、一緒に帰ろうぜ！！！」
私にしっかり聞こえるように、大きな声で。
銀ちゃんはギュッと強く掴んで、そう叫んだ。
目に涙が溜まる。
「薬、切れたの…？」
「分かんねぇ。けど、Aが思い出させてくれた」
ニッと歯を見せ、少年のように笑う銀ちゃん。
愛しいという気持ちが一気に溢れ出し、私は彼に抱きついた。
「うん、帰ろう！！」
その後の真選組では。
〜(山崎)side〜
土方さんの様子が全く治らない。
Aさんと万事屋の旦那の仲は見ていたので、全て解決したのは分かった。
けど、こっちは解決してないんですけどおおおお！！！！
相変わらず男を嫌い、部屋に引きこもっている。
「ふ、副長…？」
障子の向こうに弱気になりながら声をかける。
個人的には鉄槌も何も飛んでこない今の状況は最高だ。
ただパシられる回数が格段に増えたのは間違いない。
「A、Aはどこ行きやがった！！！唯一の女がんでいねぇんだ！！！！」
「もう万事屋の旦那の症状が治まったみたいで、一緒にいるみたいですよ…」
「てめぇに聞いてねぇ！！！！！！」
「理不尽！！！！！！」
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お茶(プロフ) - アルムさん» 素敵なコメントありがとうございます！！心の支えでございます涙次回作も宜しければ読んでいただけたら光栄です！ありがとうございました！！ (2019年11月8日 23時) (
レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
アルム(プロフ) - お茶さんこんにちは！ 番外編完結おめでとうございます。1シリーズのときからずっと好きで毎日読んでいました。お茶さんの綴る文章、大好きです。毎日お疲れ様です。次回作も楽しみにしています。 (2019年11月8日 23時) (レス) id: 4726a4adc0 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みゃんさん» わぁぁあコメントありがとうございます！続き頑張って書きあげますね！！ (2019年9月4日 0時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
みゃん - 一気に読んじゃいました！めっちゃ面白いです！！続きが早く見たいです！ (2019年9月3日 22時) (レス) id: 21dc5ec498 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - あくび少女さん» コメントありがとうございます！ニヤニヤ…( -∀-) (2019年9月1日 1時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶
| 作成日時：2019年4月9日 2時
