子供47 ページ47
ニヤニヤと顔を歪ませ、肩に腕を回してきた。
すると、銀ちゃんがいることに気づいたのか、総悟くんは目を丸くした。
「あり、旦那じゃねぇですかィ。何してるんで?」
「そりゃこっちが聞きてぇセリフだなぁ総一郎くん。何その腕」
「休日に夫婦で買い物ってとこですかねィ。ちなみに式は今月中には挙げる予定なんで、承知しといてくだせェ」
もう言っていることがめちゃくちゃだ。
イライラ全開にこちらを睨む銀ちゃん。
そちらも気になるが、その隣で気まずそうに目をそらす佐々木さんも視界に入るわけで。
私と総悟くんを交互に見ると、そそくさとこちらに歩いてきた。
「Aさん、今は真選組の一番隊副隊長を務めていらっしゃるんですよね。もう隠してても無駄なので、連れていってください」
諦めたような笑顔をし、腕を差し出してきた。
もちろん、佐々木さんが疑われていたことを知らない銀ちゃんはキョトンとする。
しばらく沈黙が続くと、耐えきれなくなったのか佐々木さんは俯いていた顔を上げ、総悟くんに目で訴えた。
僕を連行してください、と。
しかし、総悟くんはその瞬間ニヤリと怪しく笑い、私の肩に回していた腕にさらに力を入れ私を引き寄せた。
「えー、今勤務中じゃないんだけどなー。こうして夫婦円満、お買い物デートしに来てるだけなのになー。どこぞやの一般市民の戯言に付き合ってる暇なんてないんだけどなー」
何その話し方!
というか勤務中ですけど!?
かなり総悟くんが意地悪をしているようだ、佐々木さんは差し出した腕を震わせていた。
そりゃ、正直に自白した側としたら気分が悪いだろう。
その時。
「…Aさん、僕は貴方を助けたいんですよ」
「え?」
冷たい声が聞こえた。
ただ、何を言ったのか聞き取れず、思わず声を漏らしてしまった。
今の、佐々木さん…?
私がゆっくりと顔を上げた瞬間、いきなり総悟くんが私の目の前に立ちはだかった。
背を向け、私を庇うように片腕を広げる。
「なんでィ。急に殺気を纏えるなんておかしい野郎だな。何が目的だアンタ」
総悟くんの背中越しからチラッと様子を伺うと、彼は私を見据えているかのような目をしていた。
佐々木さんの隣にいた銀ちゃんは、ゆっくりと後方へ下がる。
そして
何かを握りしめ、思いっきり佐々木さんの背中に打ち付けた。
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お茶(プロフ) - 狼さん» ご指摘ありがとうございます!注意書きにもありますが、原作と他は多々違うところがありまして、、!このお話の都合上3番隊の人数を増やしておりまして汗申し訳ありません汗 (2019年10月9日 20時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
狼 - すみません…今更なんですけど…子供扱い45のところの『三番隊の連中』ってあるじゃないですか…三番隊って…斉藤終しかいないんですよ…(コゴエ (2019年10月9日 20時) (レス) id: a55c73a212 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みのりさん» ありがとうございます!!これからも頑張ります!!ぜひ子供扱い2子供扱い3も見てくださいね! (2019年1月22日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
みのり - 面白い展開ですねw。これからも頑張ってください!! (2019年1月22日 15時) (レス) id: f121079414 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - Fall ill appleさん» うわぁぁあコメントありがとうございます!訂正しておきます! (2019年1月1日 1時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お茶 | 作成日時:2018年8月25日 0時