子供45 ページ45
上司や鬼の副長以前に、彼は一人の男で私は女。
分かりやすく意識されてしまうと、こっちも恥ずかしくなってしまう。
食堂に着き定食を持ち席に座る。
土方さんの目の前に腰を下ろすと、また彼は懐からいつもの液体物を取り出した。
うわぁ…今日はラーメンなのにな。
油&油になりますけど、貴方はそれでいいんですか。
彼の手元を凝視していると、私の隣に総悟くんが座った。
「姉さん、狙った犯人分かったんですかィ」
「それなんですけど…」
そこで私は一度箸を置き、二人に佐々木 幸之助の事を話した。
まだ断定していないためそうとは言いきれないが、小柄な女と言われたのなら彼だと思うが。
しかも、私に好意を持つ人間の可能性が高いなら…。
「なら、そいつを探し出す必要があるな」
土方さんがグチョっとマヨだけをすくい上げ口に運ぶと、総悟くんが口を開いた。
「捜索は俺とAさんにやらせてくだせェ」
「構わねぇが、んなの三番隊の連中にやらせればいいじゃねぇか。隊長、副隊長と席を外す必要はねぇだろ」
「そいつぁAさんに惚れてるってことですよねィ
。分かりやせんか土方さん、面白そうじゃねぇですかィ」
ニヤリと怪しい笑みを浮かべる総悟くん。
え、何を企んでるの。
何が面白いのよ。
ゴクリと私が息を呑んだのが分かったのか、彼は私の肩に手を置いて一言。
「行きやしょう」
「何でそんなにワクワクしてるんですか」
私と総悟くんは、怪しいと思われる駄菓子屋へパトカーを走らせた。
以前、私が羊羹を貰った時、自分の口で跡取りだと話していた。
噂で女みたいな男が店員として働いていると聴いたので、ここで間違いないだろう。
「さて、じゃあまずはAさんが行ってくだせェ」
「は、はい…」
総悟くんに背中を押され、とりあえず入店することに。
ちなみに今私が着ているのは普段着だ。
警戒されないよう隊服は避けようと着流しを着た総悟くんに合わせ、私もそうした。
手動のドアを開け中に入ると、和菓子独特の柔らかい香りが鼻をくすぐった。
ガラスケースの中に繊細に施された花や鳥の形をしたお菓子が並んでいる。
小さいお店だが、なかなかいい雰囲気だ。
店員が姿を見せないのでしばらく眺めていると、奥から一つの影が見えた。
そしてゆっくりと近づいてきて、姿を見せた。
「あ、あの時の…」
その声は、あの日聞いたものと同じだった。
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お茶(プロフ) - 狼さん» ご指摘ありがとうございます!注意書きにもありますが、原作と他は多々違うところがありまして、、!このお話の都合上3番隊の人数を増やしておりまして汗申し訳ありません汗 (2019年10月9日 20時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
狼 - すみません…今更なんですけど…子供扱い45のところの『三番隊の連中』ってあるじゃないですか…三番隊って…斉藤終しかいないんですよ…(コゴエ (2019年10月9日 20時) (レス) id: a55c73a212 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みのりさん» ありがとうございます!!これからも頑張ります!!ぜひ子供扱い2子供扱い3も見てくださいね! (2019年1月22日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
みのり - 面白い展開ですねw。これからも頑張ってください!! (2019年1月22日 15時) (レス) id: f121079414 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - Fall ill appleさん» うわぁぁあコメントありがとうございます!訂正しておきます! (2019年1月1日 1時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お茶 | 作成日時:2018年8月25日 0時