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子供32 ページ32

「昨日、万事屋になにされた」


油、酢、卵を主材料とした半固体状ドレッシングをドバドバと丼にかけるのは土方さん。

みるみる米は、マヨネーズによって姿を消す。

うぅ、っと吐きそうになるのを堪えながら、自分の定食に集中する。


「特に…なんでもないです」


「なんでもないってことはねぇだろ」


丼を片手で持つと、箸でいっきに口の中へかきこんだ。

食堂のおばちゃん達も白々しい目で彼を見ている。

この光景を目の前で繰り広げられる私の身にもなってくださいよ、ねぇ。

周りにいた隊士達は凝視していたのだが、マヨネーズを口に含んだ瞬間一斉に席を立った。


「ひ、土方さん…それなんですかね」


「んぁ?土方スペシャルだけど」


「美味しいんですか」


「これが美味くねぇと言いてぇのか?あぁ?」


チンピラだ…。

げんなりしながらも彼と食事をしていたら、調理場からおばちゃん達の声が聞こえた。


「明日の献立?」


「うーんそうねぇ…」


「あれ、あの魚の天ぷらにしましょうよ!」




「キス!!」




口に含んでいた水を吹き出してしまった。

ゲホゲホとむせる。


「何してんだお前」


「す、いません…ちょっと危ないところに入りまして…」


キス…キスね、あの、魚の、はいはい。


昨日の銀ちゃんを思い出す。

おでこにそっと、優しく唇を落とされたあの瞬間。


「A…疲れてんのか。目の下のクマどうしたんだよ」


「いや、その…寝付けなくて」


何度も何度も思い出しては、顔を熱くした夜。

寝ることなど出来なかった。


土方さんはまだ心配そうに覗いているが、私はそっと目をそらした。

土方さん、どことなく銀ちゃんに似てるんだよなぁ…。

そんなに見つめないでほしい。

心臓がもたない。


「お、犬の餌だ」


後ろから声がしたので振り向けば、総悟くんが定食を持って立っていた。

私の隣に座り、手を合わせる。


「それはこの、俺のご馳走のことを言ってんのか」


土方さんは総悟くんを睨むと、彼は申し訳なさそうに土方さんの耳に顔を近づけた。


「副長…それいじめられてるんですよ、部下の俺が捨ててきてあげますから、俺の食べてくだせェ」


「あ、そう?俺いじめられてたんだ。悪ぃけどじゃあ交換…じゃねぇぇぇよ!!!いじめられてねぇから!!なに小声で気遣いましたみたいな顔してんだてめぇ!!」

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お茶(プロフ) - 狼さん» ご指摘ありがとうございます!注意書きにもありますが、原作と他は多々違うところがありまして、、!このお話の都合上3番隊の人数を増やしておりまして汗申し訳ありません汗 (2019年10月9日 20時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
- すみません…今更なんですけど…子供扱い45のところの『三番隊の連中』ってあるじゃないですか…三番隊って…斉藤終しかいないんですよ…(コゴエ (2019年10月9日 20時) (レス) id: a55c73a212 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みのりさん» ありがとうございます!!これからも頑張ります!!ぜひ子供扱い2子供扱い3も見てくださいね! (2019年1月22日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
みのり - 面白い展開ですねw。これからも頑張ってください!! (2019年1月22日 15時) (レス) id: f121079414 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - Fall ill appleさん» うわぁぁあコメントありがとうございます!訂正しておきます! (2019年1月1日 1時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2018年8月25日 0時

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