検索窓
今日:19 hit、昨日:61 hit、合計:461,870 hit

子供20 ページ20

連れてこられたのは、甘味所。

完全に銀ちゃんの行きたい場所なのだが…。


「なけなしの金をはたいて奢ってやろう」


そう無邪気に笑うので、悪い気はしなかった。

二人並んで縁台に座り、三色団子を食べる。

…昔を思い出すなぁ。

なかなか起きない銀ちゃんに、餌として三色団子持って行ったっけ。


昔…。

今、小太郎兄さんや晋助兄さんは、どこにいるんだろう。

真選組に属していれば、二人の噂は嫌でも耳に入る。

どちらとも、悪い噂だが。

特に晋助兄さんは…。


ボーッと考えていたら、手に持っていた団子一個を食べられた。


「あぁ!ちょっと、銀ちゃん!」


「ボケっとしてる方が悪いんですぅ。銀ちゃん悪くないですぅ」


…昔のまんまだ。何も変わってない、この人。

イライラとしてきた自分を、自分自身でなだめる。

まぁまぁ、これくらい大人な私にとっては…。


「お、なにAちゃん奢ってくれるの?まじ?やっぱ公務員となると給料凄そうだもんなぁ」


「今から土方さん呼んでもいいんだよ?いつでも連絡していいって携帯渡されてるんだからね」


そう言えば、ギクッとした彼。

懲りたようだ。

大人しく自分の手元に残る団子を食べ始めた。




「なぁ、あの日から高杉に会ったか」


お茶を飲んでいると、そう重い口調で問われた。

あの日は、きっと私たちが別れたあの日だ。

晋助、兄さん…。


「会ってないよ…今どこにいるのかも知らない」


「…」


会いたいって、すごく思う。

けど、彼は今や過激派攘夷浪士。

会いたいなんて思わない方がいいのかもしれない。


「もし晋助兄さんに会えたら、私なんて言うかな」


攘夷戦争中、分かりやすいスキンシップを見せてきた彼。

あの日、初めて彼を男だと自覚した。

からかっている、そんなの理解してたけど。

でも…何も経験のない私は、どう反応すればいいか分からなかった。

今となってはいい思い出と化してしまったそれを、思い出しては胸が締め付けられる。


「さぁな。お前のことだから、晋助兄さーんって飛びつくんじゃねぇか」


「そんなこと、出来たらいいけどね…」


昔のような関係に。

そう願ってるのは、私だけなのだろうか。

きっと晋助兄さんや銀ちゃんは、そんなこと望んでいない。


「そういや、お前ヅラには会えたの?」


「小太郎兄さん?ううん」

子供21→←子供19



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (303 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
850人がお気に入り
設定タグ:夢小説 , 坂田銀時 , 銀魂
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

お茶(プロフ) - 狼さん» ご指摘ありがとうございます!注意書きにもありますが、原作と他は多々違うところがありまして、、!このお話の都合上3番隊の人数を増やしておりまして汗申し訳ありません汗 (2019年10月9日 20時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
- すみません…今更なんですけど…子供扱い45のところの『三番隊の連中』ってあるじゃないですか…三番隊って…斉藤終しかいないんですよ…(コゴエ (2019年10月9日 20時) (レス) id: a55c73a212 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みのりさん» ありがとうございます!!これからも頑張ります!!ぜひ子供扱い2子供扱い3も見てくださいね! (2019年1月22日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
みのり - 面白い展開ですねw。これからも頑張ってください!! (2019年1月22日 15時) (レス) id: f121079414 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - Fall ill appleさん» うわぁぁあコメントありがとうございます!訂正しておきます! (2019年1月1日 1時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:お茶 | 作成日時:2018年8月25日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。