花束8 ページ8
とりあえずビールは買っておきたいと思い、何の考えもなしに缶ビール一本を購入した俺。
すると、彼女もレモン系の飲み物を一本買った。
「ビール、置きに帰ってもいいっすか」
後で集合したいと言うと、彼女の口からとんでもない言葉が飛び出してきた。
「なら、私の家に来ませんか?」
どうしてこうなった。
どうして俺は人生で一番緊張している。
冷蔵庫を貸すから、ぜひ家に来てほしいと言われた坂田銀時。
つまり、晩飯を彼女の家で食べることに…。
断る理由がなかった俺は、半分出かかった下心を隠しながらついてきてしまった。
彼女の自宅は、花屋の二階にあった。
俺の家より広く綺麗で、彼女らしかった。
薄い空色でまとめられた家具に、レトロチックな小物。
落ち着くアロマの香りは、Aの匂いだ。
Aらしいな、ほんと。
「何か作ってきます。くつろいでいてくださいね。あ、何か食べられないものとかありますか?」
「っあ、いや…俺なんでも食う」
「はーい!」
例え人類が口にしないものが出てきたとしても、Aの手作りという魔法がかかっていれば、俺は何でも食うだろう。
というか、ナニコレ新婚さん?
Aの手作り料理が食えるって最高かよおおおおおおおお!!!
高校生から言わせれば、24歳の俺でもおっさんだ。
そんなおっさんが、高校生のガキみてぇに舞い上がっている。
そりゃ意識している女の家に来たんだ。祭りだ、祭り。
と、何かフライパンで炒める音が聞こえた頃、俺は座っていたソファの位置からあるものを見つける。
棚の上に置いてある1つの写真。
ガラスで作られた薔薇の置物に、それは囲まれていた。
立ち上がりそちらに行けば、Aが写っていて。
しかも、柔らかい笑顔を作る彼女の隣には、同じように笑う若い男性の姿が。
丁度俺くらいの身長で、男前だ。
…まっさか、元カレとかんなことねーよな。ねーよな…。
俺とは程遠いタイプの雰囲気優男系。
飾ってあるってことは、Aにとって大切な存在なんだろうな。
まだ元カレとは断定できねぇよ、俺!兄貴かもしんねーじゃん。いとことか、幼馴染とかいろいろあんだろ!!
でも、もし元カレだとしたら、Aはまだこいつのことが好きで…。
「お待たせしました」
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お茶(プロフ) - ginさん» 暖かいコメント本当にありがとうございます!私の妄想癖が爆発した作品です...笑アニメ化なんてとんでもない!笑 今連載中の作品も坂田銀時メインなので、ぜひよろしくお願いします!ご愛読ありがとうございました!!ヽ(*´∀`)ノ (2018年9月4日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
gin(プロフ) - そして、完結お疲れ様です!他の作品も頑張ってください!応援しています! (2018年9月4日 21時) (レス) id: e17fc6e5e7 (このIDを非表示/違反報告)
gin(プロフ) - とても面白かったです!一気読みしちゃいました笑笑銀さんおしの自分にとってまじで最高の作品でした!読み終わった時に、あぁ、こんな恋愛してみたいなーなんて思ったり笑笑心が暖まるあったかいお話でした!アニメ化なんないかな?笑笑 (2018年9月4日 21時) (レス) id: e17fc6e5e7 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - おもしろくて一気読みしてしまいました!! 完結お疲れ様です◎ 心がホッとするような、何かに気付かされるような、そんな素敵な作品だと思いました。これからの作品も楽しみにしています (2018年9月2日 11時) (レス) id: 451abd5f16 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - 暁さん» 心温まるコメント本当に本当にありがとうございます!!実は、書きながら模索してストーリーを作っていくのですが、こうしたら読者も予想できない展開になるはず...で辿り着いたのが高杉元カレでした笑笑他の作品も読んでいただき光栄です!ありがとうございます! (2018年9月2日 3時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お茶 | 作成日時:2018年6月10日 2時