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花束38 ページ38

例えば。

昔食べれなかったものが、大人になったら食べられるようになったとか。

例えば。

そんなに好きでもなかったバンドにはまっちまったとか。

例えば。

興味がなかったはずなのに、趣味が増えちまったとか。



苦手だったはずの女が、好印象になっていった、とか。


Aと連絡先を交換してから4日が経った。

相変わらず連絡は取れていないが、今週もまた店には行こうと思っている。

そんなある日。

というか、今日。

多田 洋子の雰囲気が、すげぇAに似てきた。

自然な笑顔に、ナチュラルな化粧。

立ち振る舞いや話し方までもが落ち着いてきた。


「坂田さん、この資料お願いします」


「お、おう…」


それに、俺に対するアプローチは下がってきてはいたが、格段にがくんと落ちた。

調子狂うな…。


「なんだなんだ銀時。はしたないぞ、鼻の下なんて伸ばしおって」


「はぁ!?伸ばしてねぇよ!!」


「まぁそう焦るな銀時。すごいのはここからなんだからな」


「ってお前は何見てんだ!帰れよ!」


相変わらず隣の長髪変態野郎の画面は真っピンクで。

って、今そんな話じゃねぇ。

マジでどうしたんだよ、あいつ…。


仕事が終わり、帰ろうとカバンを持つと、多田がニコニコしながら近づいてきた。


「坂田さん、この後空いてますか?少し話したいことがありまして…」


しっかりと向き合って話したことは、ないかもしれねぇ。

Aと出会ってから、女に対する考えが少しずつ変わっていった俺。

多田だったら1対1でも気を抜いて話せる、かもな。


「平気」


「本当ですか!?よかったぁ…」


手を合わせ目を細める多田。

ほんと、いい顔するようになったな。


俺たちは近くの飯屋に行くことにした。

先輩でもある俺が案内し、まぁ少しだけだが値が張る店へ。

向かい合わせで座り、それぞれの料理が運ばれてきた時、多田は口を開いた。


「坂田さん、立花 奈々さんってご存知ですか」


「え!?は!?」


多田から出てきた名前は、予想していなかった人物だった。

んで知ってんだよ!!


「その様子だとご存知の様ですね…」


目を伏せ苦笑する多田。

驚いた俺は口を開いたまま、声が出ずに唖然とするだけだった。

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設定タグ:銀魂 , 坂田銀時 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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お茶(プロフ) - ginさん» 暖かいコメント本当にありがとうございます!私の妄想癖が爆発した作品です...笑アニメ化なんてとんでもない!笑 今連載中の作品も坂田銀時メインなので、ぜひよろしくお願いします!ご愛読ありがとうございました!!ヽ(*´∀`)ノ (2018年9月4日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
gin(プロフ) - そして、完結お疲れ様です!他の作品も頑張ってください!応援しています! (2018年9月4日 21時) (レス) id: e17fc6e5e7 (このIDを非表示/違反報告)
gin(プロフ) - とても面白かったです!一気読みしちゃいました笑笑銀さんおしの自分にとってまじで最高の作品でした!読み終わった時に、あぁ、こんな恋愛してみたいなーなんて思ったり笑笑心が暖まるあったかいお話でした!アニメ化なんないかな?笑笑 (2018年9月4日 21時) (レス) id: e17fc6e5e7 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - おもしろくて一気読みしてしまいました!! 完結お疲れ様です◎ 心がホッとするような、何かに気付かされるような、そんな素敵な作品だと思いました。これからの作品も楽しみにしています (2018年9月2日 11時) (レス) id: 451abd5f16 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - 暁さん» 心温まるコメント本当に本当にありがとうございます!!実は、書きながら模索してストーリーを作っていくのですが、こうしたら読者も予想できない展開になるはず...で辿り着いたのが高杉元カレでした笑笑他の作品も読んでいただき光栄です!ありがとうございます! (2018年9月2日 3時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2018年6月10日 2時

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