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花束13 ページ13

夜風が肌に触れて、夏の夜の涼しい風を感じる。

なんだかねぇ……。静かなとこってのはないのかねぇ。

俺がガキの頃は…。まぁそれはいいか。

ぼんやりとした意識の中、帰り道を歩く。

星はろくに見えねぇし、人は多いし。

平日だろうが浮かれているやつは、より強い酒を求め歩いてるし。


「坂田さん!」


俺は、その突然聞こえた声で足を止めた。

幻聴…?まさか、な。

酔いが覚め、アルコールが吹っ飛んだ。

同時に動悸が早くなり、胸のあたりが痛くなってきた。

ゆっくりと振り向くと、そこには俺の女神がいた。

……そうそう、Aは騒がしくもなければ、浮かれてる奴みてぇにめんどくさくねぇ。

そばにいるだけで俺は


「幸せになれる」


「……へ?」


考えていたことが口に出てしまい、慌てて口に手を当てたがもう遅かった。


「何が幸せなんですか?」


「な、なんでもねぇ……。奇遇、だな」


酒とタバコの匂いが混じったスーツを着ているから、あまりAに近づきたくねぇな……。

俺は違和感のない程度に距離をあけて、会えた喜びを噛み締めた。


「ですね!!私は今から買い物です、コーヒーを買いに」


「A、コーヒー飲めんのか〜?」


「さすがに飲めますっ!子供じゃないんですよ!?」


しっかりして見える彼女だが、意外と天然だということを最近知った。

例えば、目で見てわかるほどの赤い花を青の花だと言い間違えたり

コンビニの店員の言葉が聞き取れなくて、とりあえず「はい」と言えば温かいものと冷たいものを同じ袋に入れられたり

一度だけ自分の事を「坂田さん」と言ったことがある。

それをネタにからかうことが増え、最近よく子供扱いしている。

可愛く頬を染め怒る姿に惚れ込み、悪いと思っていてもからかってしまう。

これも俺の性格のドSが出ちまってるからなのか。


「坂田さんは、お仕事帰りですか?」


「あぁ、まぁな。その後飲み会に付き合わされて、このザマだ」


ヅラが途中でぶっかけてきやがったビールのシミを見せると、彼女は笑った。


「袖なら、まだ目立たなくてよかったですね」


「だけどよぉ、これ明日も着てくんだぜ?」


「ふふ……頑張ってください」


元気にそう言われちまうと、頑張るしかなくなっちまうんだよなぁ。

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設定タグ:銀魂 , 坂田銀時 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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お茶(プロフ) - ginさん» 暖かいコメント本当にありがとうございます!私の妄想癖が爆発した作品です...笑アニメ化なんてとんでもない!笑 今連載中の作品も坂田銀時メインなので、ぜひよろしくお願いします!ご愛読ありがとうございました!!ヽ(*´∀`)ノ (2018年9月4日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
gin(プロフ) - そして、完結お疲れ様です!他の作品も頑張ってください!応援しています! (2018年9月4日 21時) (レス) id: e17fc6e5e7 (このIDを非表示/違反報告)
gin(プロフ) - とても面白かったです!一気読みしちゃいました笑笑銀さんおしの自分にとってまじで最高の作品でした!読み終わった時に、あぁ、こんな恋愛してみたいなーなんて思ったり笑笑心が暖まるあったかいお話でした!アニメ化なんないかな?笑笑 (2018年9月4日 21時) (レス) id: e17fc6e5e7 (このIDを非表示/違反報告)
アカツキ(プロフ) - おもしろくて一気読みしてしまいました!! 完結お疲れ様です◎ 心がホッとするような、何かに気付かされるような、そんな素敵な作品だと思いました。これからの作品も楽しみにしています (2018年9月2日 11時) (レス) id: 451abd5f16 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - 暁さん» 心温まるコメント本当に本当にありがとうございます!!実は、書きながら模索してストーリーを作っていくのですが、こうしたら読者も予想できない展開になるはず...で辿り着いたのが高杉元カレでした笑笑他の作品も読んでいただき光栄です!ありがとうございます! (2018年9月2日 3時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2018年6月10日 2時

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