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拗らせ王子と純情娘 25 ページ25

その日の放課後。

チーノはいつもの如く保健室に駆出している。

俺は昼休みトントン先生から言われたことをずっと考えていた。

教室でボーッと揺れるカーテンを見つめながら、ずっと。


「あ、やっぱりショッピくんだ」


「…っ、チッス」


ビクッとして顔を上げると、教室の前扉にA先生が立っていた。

ふわりと柔らかく笑い、わざわざそばに来てくれる。

考えていた張本人が現れたことにより俺の頭はすぐパニック状態になり、不自然にならないよう目を逸らした。


「またチーノくん待ち?」


「そっすね」


「前の席座ってもいいかな」


「…どうぞ」


膝の裏辺りを押さえスカートを折り、そっと椅子に腰掛ける。

その一連の動作があまりにも大人っぽく優雅で、いつもキャーキャー可愛らしく跳ねている先生とは思えなかった。




沈黙が続く。

この空気を打破するため何か言おうとするが、余計なことを言いそうで上手く口が開かない。

それを不思議に思ったのかA先生は顔を近づけてきて、思わず椅子が音を立てるほど身を引いてしまった。

長いまつ毛を繊細に揺らし、大きな目が俺を見つめる。


「ど、どうしたの…?考え込んでたけど…」


「っ…いや、あー…」


こんな動揺してしまうのはA先生の前だけだ。

今までなら冷静を装ってやり過ごせたはずなのに。

…ほんま、なんやこの感覚。


「ちょっと前に私の事頼れる大人って言ってくれたじゃない?もしショッピくんがよければだけど、何かあったら話して欲しいな。少しでも力になりたいから」


すると、心配になったのかそんな事を言ってくれるA先生。

声音は優しく、口調も柔らかく。

先生の空気感がたまらなく愛おしくなって。







「俺、先生のこと好きです」







「へ?」


「…あ」


その空気に包まれた俺は、気づいたらそんなことを口に出していた。

一瞬で我に返り全身が燃えるように熱くなる。

何か言い訳をしようと必死に脳みそを回すが、開いた口から声が出ない。

目の前で目を見開く彼女も同じようで、あんぐり開けた口をパクパクとさせていた。

もう言ってしまったのなら開き直ろう。

そう変に気を取り戻した俺は、やけに冷静になって息を吐く。


「本気です、本気で先生が好きです。…もう手遅れやってことは知っとるけど、それでも諦められんくて」


「て、手遅れ?えっと、ん!?何言ってるの!?」

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てきとーさん - チヨちゃぁん……チヨちゃんっ!幸せになってくれ… (2021年1月21日 7時) (レス) id: 2e24d3a77d (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みかげさん» わぁありがとうございます!!泣 チヨちゃん可愛いですよね!?(?) (2020年9月7日 23時) (レス) id: 439e2c470d (このIDを非表示/違反報告)
みかげ(プロフ) - 完結おめでとうございます……!!shp君……君イケメンすぎん!?ってかチヨちゃんかわ……チーノさん羨まし(殴)めちゃめちゃおもろかったです!!ありがとうございました! (2020年9月7日 17時) (レス) id: 946825ef56 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - 粉みるく。さん» ちょっと見たいというコメを見たので、、、! (2020年7月13日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
粉みるく。(プロフ) - ば、番外編…w  わーいチヨちゃんだぁぁぁぁ! (2020年7月13日 23時) (レス) id: 091f5a802b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2020年5月20日 1時

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