拗らせ王子と純情娘 ２６ ページ26
「ぶっちゃけあのネクタイも今すぐ引きちぎって捨てたいんすけど」
「ネクタイ…？ネクタイってなんだ…」
「じゃ、そういう事なんで」
「おぉ！！？ちょ、ちょっとショッピくん！？」
居てもたってもいられなくなった俺は、逃げるように立ち上がり教室を後にした。
最後に残っているのはA先生の心底驚いたような顔。
結局ネクタイの真相もトントン先生との関係も聞けぬまま飛び出した俺は、チーノを迎えに行くため保健室へと向かった。
ガラッと勢いよく扉をスライドさせると、楽しそうに談笑していた二人がこちらを向く。
「あら珍しいじゃないショッピくん、何か用？」
「え、どうしたんショッピ」
ソファに腰掛けていたチーノの腕を掴み思いっきり引っ張ると、「いててて！なんやねん！」と叫ぶ。
「帰ります、失礼しました」
「ち、チヨちゃぁぁん！！！」
☕
「ゴルァショッピ！何してくれとんねん！！」
ピーピーうるさいチーノと駅までの道を歩く。
「あと三十分は話せたんやぞこっちは！！」
「告った」
「せっかく歴代の彼氏の話聞けてた…は？今なんつった？」
「A先生に告った」
「は、はぁぁぁぁあ！！！？？なんで冷静！！？？なんで無表情なん！！？？」
突然チーノに両肩をガシッと掴まれてガコンガコン揺らされる。
あー、気持ち悪いんじゃー。
「なんでそういう流れになったんや！！え！！？？」
「気づいたらポロッと」
「いやいやいやいやおかしいやろ！！！」
フーフーと荒らげたい気を整えるため手を離したチーノは、丸いメガネをクイッと持ち上げる。
はぁっと深いため息をつかれてしまった。
「…で、返事はどうやったん？」
「もらう前に逃げてきてもうた」
「はぁぁあ…お前なぁ…、ポンコツにも程があるやろ」
チーノが前に言っていた「本命の前では奥手」という意味がめちゃくちゃ分かった。
が、やっちまったと後悔はあまりなく、もはや気持ち的には軽くなっている。
「で、明日からどうするん」
「いつもよりグイグイいけそうな気ぃする」
「お前脳みそのネジ2、3本外れとるやろ」
「開き直ったからいけるかもしれへんわ」
つまり諦めないです、というのがチーノに伝わったらしい。
奴は理解するとニヤリと笑い、思いっきり俺の背中を掌で叩いた。
「その意気やな。今までお前には覇気がなかったからな、今のお前ならいけるで」
強引な励まし方だがありがたく受け取っておこう。
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てきとーさん - チヨちゃぁん……チヨちゃんっ！幸せになってくれ… (2021年1月21日 7時) (
レス) id: 2e24d3a77d (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みかげさん» わぁありがとうございます！！泣 チヨちゃん可愛いですよね！？(？) (2020年9月7日 23時) (レス) id: 439e2c470d (このIDを非表示/違反報告)
みかげ(プロフ) - 完結おめでとうございます……！！shp君……君イケメンすぎん！？ってかチヨちゃんかわ……チーノさん羨まし(殴)めちゃめちゃおもろかったです！！ありがとうございました！ (2020年9月7日 17時) (レス) id: 946825ef56 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - 粉みるく。さん» ちょっと見たいというコメを見たので、、、！ (2020年7月13日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
粉みるく。(プロフ) - ば、番外編…w わーいチヨちゃんだぁぁぁぁ！ (2020年7月13日 23時) (レス) id: 091f5a802b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶
| 作成日時：2020年5月20日 1時
