拗らせ王子と純情娘 ２７ ページ27
「ショーッピくん！」
「…はい」
次の日の朝。
クラスの女子がスマホをいじっていた俺に話しかけてきた。
腰の後ろで手を組み、朝から鬱陶しい笑顔を振りまいてきやがって。
あー、めんどくさいやつかこれ。
「ショッピくん雰囲気柔らかくなったね〜」
「は？」
「は？って、あれなんか私には冷たい！？」
規則違反のスカートの長さ、化粧、ピアス。
所謂おつむの弱いグループの一人。
名前は…何やったっけ、松村？
少し漂ってくる匂いは香水だろうか。
とにかく早くチーノ来てくれ、頼む。
その後も続く一方的な会話に適当に相槌をうっていると、ようやく救世主が現れた。
「おー、松永さんどうしたん？」
あ、松村やなかったわ、ははは。
チーノはスクールバッグを自分の机に置くと、彼女に話しかけながらこちらに来てくれた。
「ショッピくん口説いてたの」
「え、なんでそんな無謀なことしとんの」
「だってさー、最近のショッピくん優しいからイケるかなーって」
「失礼すぎる」
チーノは楽しそうに笑っていて返事をしているが、言われてる本人(俺)は非常に面白くない。
仏頂面を崩さず頬杖をつき、スマホに目を落とす。
そんな俺にもうつまらなくなったのか、松永はいつものグループに戻って行った。
「イケメンは大変やな」
「ふざけとるわ」
他人事のように笑い、まだ来ていない前の席に腰掛けるチーノ。
その瞬間、昨日の先生とチーノの姿が重なり記憶がフラッシュバックする。
心臓がキュッときつく締め付けられる。
「おはよ〜」
ピクッと眉を反応させ、その声の主に目を向けた。
前扉から姿を現したのはA先生。
チーノはA先生を見るため身体をひねらせ振り向くと、「えらい普通やな」と小声で一言。
そうなんよな、教師のお面被るの上手いんよな。
登場したA先生をいつも通りボーッとガン見。
すると、俺の熱烈な視線に気づいたのか、ふいにA先生が顔を上げた。
一瞬だけ目が合い、さっと逸らされる。
「チーノ」
「んー？」
「今日から変わりますわ」
「…は？」
目を逸らしたA先生は
ほんのり赤く染まった頬を隠すように、俺の視界から退いた。
その反応に、その仕草に。
死ぬほど胸が高鳴った。
「チャンスがない訳やないし、卒業まで時間ないから」
「…お、おう」
俺かていい男や。
めっちゃいい物件やってことを証明してやる。
A先生が振り向くまで、何度でも。
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てきとーさん - チヨちゃぁん……チヨちゃんっ！幸せになってくれ… (2021年1月21日 7時) (
レス) id: 2e24d3a77d (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みかげさん» わぁありがとうございます！！泣 チヨちゃん可愛いですよね！？(？) (2020年9月7日 23時) (レス) id: 439e2c470d (このIDを非表示/違反報告)
みかげ(プロフ) - 完結おめでとうございます……！！shp君……君イケメンすぎん！？ってかチヨちゃんかわ……チーノさん羨まし(殴)めちゃめちゃおもろかったです！！ありがとうございました！ (2020年9月7日 17時) (レス) id: 946825ef56 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - 粉みるく。さん» ちょっと見たいというコメを見たので、、、！ (2020年7月13日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
粉みるく。(プロフ) - ば、番外編…w わーいチヨちゃんだぁぁぁぁ！ (2020年7月13日 23時) (レス) id: 091f5a802b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶
| 作成日時：2020年5月20日 1時
