拗らせ王子と純情娘 １２ ページ12
マジムカつくなこいつ。
「戻ってよし！」
すると、ポンっとA先生に背中を軽く押された。
ドキッとしA先生を見ると、幼い笑顔で俺に親指を立てていて。
「またよろしくっ」
…あー、生きててよかったわ。
☕
「進路はどうするの？」
個人面談、万歳。
金曜日の六時間目。
ロングホームルームを使い、一人一人に個人面談を行っている。
廊下に椅子を二つ置き担任と向き合って話すのだが、こんな近い距離にA先生がいるだけで昇天しそうだ。
「まぁ大学っすかね」
「うんうん、じゃあ将来の夢は？」
「A先生のお婿さん」
「…へ？」
「え？」
ん？
…あ。
口が滑りお互い目が点になる。
すると、急に先生がブッと吹き出した。
と思えばケラケラ腹を抱えて笑いだして。
「や、やだショッピくん！そんな真顔で冗談言わないでよ〜！アッハッハッ！」
「本気なんやけどなー」
「やめてやめて！ひゃーお腹痛い！」
いや本気なんやって。
え？いやマジですよ？
俺の届けた想いは、虚しく先生の笑い声によって消えてしまった。
…てか、俺に対してこんなん笑ってくれたの初めてちゃうかな。
普段はガチガチに緊張してしまい、まともに会話が出来たことがなかった。
やっぱ、この人の笑顔好きやな。
「あー、すごい笑っちゃった。そっか、私のお婿さんか〜」
涙を丁寧にハンカチで拭き、まだ肩でクツクツと笑っている。
「ふふふっ、そんな事言われたの初めてだからちょっと嬉しいな」
目を細めたそのキラキラした笑顔は、やはり俺の胸を高鳴らせるものだった。
「どうしたらお婿さんにさせてくれるんすか」
「んー、そうねー」
次の人まで残り三分。
こんな話でいいのかと我に返るが、先生も乗り気なので気にしないでおこう。
「この学校を卒業して、しっかりした大人になったら…かな」
「いやそれじゃあお婿さんなれる人めっちゃいますよ」
「じゃあショッピくん。しっかりした大人ってなんだろう」
「…え」
「君にとってしっかりした大人って、どんな大人？」
ニコニコと笑っている先生だが、どこか切なげな空気がチラついていて。
その質問が、何故か俺にされているようには感じなかった。
言葉に詰まった俺は無言で固まってしまい。
先生は腕時計を見て時間を確認すると、「交代だね」と一言。
立ち上がり次の人を呼びに行こうとする俺に、最後にこんなことを呟いた。
「分かったらぜひ教えてね」
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てきとーさん - チヨちゃぁん……チヨちゃんっ！幸せになってくれ… (2021年1月21日 7時) (
レス) id: 2e24d3a77d (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - みかげさん» わぁありがとうございます！！泣 チヨちゃん可愛いですよね！？(？) (2020年9月7日 23時) (レス) id: 439e2c470d (このIDを非表示/違反報告)
みかげ(プロフ) - 完結おめでとうございます……！！shp君……君イケメンすぎん！？ってかチヨちゃんかわ……チーノさん羨まし(殴)めちゃめちゃおもろかったです！！ありがとうございました！ (2020年9月7日 17時) (レス) id: 946825ef56 (このIDを非表示/違反報告)
お茶(プロフ) - 粉みるく。さん» ちょっと見たいというコメを見たので、、、！ (2020年7月13日 23時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
粉みるく。(プロフ) - ば、番外編…w わーいチヨちゃんだぁぁぁぁ！ (2020年7月13日 23時) (レス) id: 091f5a802b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶
| 作成日時：2020年5月20日 1時
