隣人さん ３５ ページ35
壊れ物を扱う様に優しくベッドに下ろされる。
その間にもコネシマくんはキスをしてくれて。
甘くて、深くて、もうコネシマくんのことしか考えられなくなるほど溺れて。
顔の横に手が置かれ、人差し指で優しく前髪をどかしてくれる。
顔が熱い、胸も、身体も。
その時。
コネシマくんは眉間に皺を寄せた。
しばらくその体勢で私を見下ろす。
「こ、コネシマくん…？」
急に止まった行為に不安を抱き、つい弱々しい声で名前を呼ぶ。
すると、彼は私からどいて思いっきり掛け布団を被せてきた。
突然のことに驚き｢ギャッ！｣と可愛くない声を上げる。
え、ちょ、なに？…え？
そっと布団から目だけを出しコネシマくんを見れば、ベッドに腰かけ「ごめん」と一言。
…あ、私終わったのか。
もしかして、もしかしてだけど。
私じゃ無理でしたか、コネシマジュニア。
めちゃくちゃ下品な事を考えているが、内心すごい落ち込んでいる。
それが分かったのか、コネシマくんは慌てて弁解し出した。
「ちゃうねん、俺めっさ興奮してんねんけどさ」
「…」
黙ってその先の言葉を待つ。
「俺キスとかほんまはあんま好きやないねん。けどAとはしたいって思った。生理的やなくて心理的なもんなんやな、キスって」
私の目をまっすぐ見て言うもんだから、更にカッと熱くなり照れて布団を頭までかぶる。
するとギシッと音がして私の傍でベッドが沈む。
手をついてこちらに近づいてきてるのが分かり、何故か押し倒されキスされた時より緊張してきて。
そっと布団がめくられ、彼は困ったような笑顔で私の頭を撫でた。
「好きや」
ねぇコネシマくん、順番おかしいよ。
そう笑いながら涙をボロボロ流した私に、コネシマくんはまた頭を撫でてくれて。
「返事は？」
耳元で囁かれた言葉に頷くことしか出来ず、そんな私を見て彼は可笑しそうに笑った。
「抱いた後に言うとか卑怯やん。そこだけは順番間違えたくなかってん、分かってや」
「ほんっとバカ…バカバカバカ…」
「もうええわバカで」
クスクス笑いながらもおでこ、瞼、頬にやさしいキスを落としていく。
最後に私の唇に自身の唇を重ねたコネシマくんは、照れ臭そうに目を細めた。
「俺の彼女になってや。Aの一番にさせて」
ずるい人だ、コネシマくんは。
「…っ！ずっと前からとっくに一番だったわバカ！」
そうわんわん泣きながら彼の首に腕を回したのだった。
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ろぜ - 軽い気持ちで読んだら大好きになりました！！にやにやが止まりませんね。これからも頑張って下さい！ (6月23日 17時) (
レス) @page50 id: 3f33f1430a (このIDを非表示/違反報告)
ななし - この話すごく大好きです！読んでいてきゅんきゅんしました！これからも頑張ってください！！ (2022年12月12日 19時) (レス) @page50 id: 9bdb69c685 (このIDを非表示/違反報告)
防弾チョッキ - ううううううううううううう！！！！！！！しんじゃう！！！大好きです！！ありがとうございます！！ (2022年3月22日 15時) (レス) @page50 id: 8a217b576f (このIDを非表示/違反報告)
レイ - えrいけどシッマかわえぇぇぇぇ！！！！！！！！！！！ (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 最高かよぉ〜〜〜 (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶
| 作成日時：2020年4月2日 21時
