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隣人さん 20 ページ20

何だかシャオロンくんには申し訳ない思いでいっぱいだなぁ…。

そんな事を考えながら資料室をノックする。

あら、誰もいないのかしら。

開ければ席を外しているようで書類室担当の人は誰もいなかった。


「もう、どうして仲良く出来ないのよ」


「Aのこと取ろうとするシャオロンが悪い」


なっ…!!

これも無自覚で言ってるなら相当タチが悪い。

期待させるような事を言って何人の女を手玉にとってきたんだこいつ!!

ムスッと拗ねながら山の書類を持ち上げようとすれば、横から何束か抜き取られ。


「そんな持てへんやろ。ここは男の俺に任せとき」


ワイシャツの袖をまくり「よっこいせ」とおじさんらしいかげ声と共に軽々持ち上がる書類たち。

自分の手元に残った書類の量があまりにも少なくて。

ど、ドキッとなんてしてないし。

カッコイイなんて思ってないしぃ。


「…ありがと」


「素直でええやん、その方が可愛ええで」


「こ、コネシマくんからかってる!?」


「ハッハッハッ!!いやそんな顔赤くせんでも!!」


大きな笑い声が資料室に響く。

はぁ…しかしこの声で元気が出てしまうのも事実で。

女性社員の目なんてもう忘れていた。


オフィスに戻りコピーするべく書類を抱える。

これもコネシマくんが手伝ってくれて半分の時間で終わらせることが出来た。

これは今日のご飯は奢らなければ。


「お、コネシマも手伝ったんだな。サンキュー」


「せんぱーい、ちょっと困りますよこんな量。日暮れるかと思いましたわー」


「なんだよお前が手伝うって分かってたらもっと頼んでたのになぁ」


「いやぁ勘弁してくださいよ、チッスチッス」


書類たちを一緒に渡しに行くと、アッハッハッと豪快に笑いながら先輩と話すコネシマくん。

上手いなぁ…コミュ力高いんだよなぁ…。

上手に先輩とお話するコネシマくんに対しいつもタジタジな私。

それを分かって先輩たちも私に仕事を押し付けてくる訳だが。


「あ、そうだ桜田さん」


「はい」


珍しく会話の中で名前を呼ばれた。

キョトンとしているとその人はニコリと笑う。


「桜田さんってお酒飲めたっけ?」


「飲めます…けど」


「コネシマお前は弱いってこと分かってるからいいや」


「ん?聞こえてますよ先輩」


今更なぜそんなことを聞いてくるんだ。


「ふーん、そっか。いいね飲めるの」


謎が謎を呼ぶ展開。

コネシマくんに分かりやすく首を傾げるが、彼も見当はついてないみたい。

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ろぜ - 軽い気持ちで読んだら大好きになりました!!にやにやが止まりませんね。これからも頑張って下さい! (6月23日 17時) (レス) @page50 id: 3f33f1430a (このIDを非表示/違反報告)
ななし - この話すごく大好きです!読んでいてきゅんきゅんしました!これからも頑張ってください!! (2022年12月12日 19時) (レス) @page50 id: 9bdb69c685 (このIDを非表示/違反報告)
防弾チョッキ - ううううううううううううう!!!!!!!しんじゃう!!!大好きです!!ありがとうございます!! (2022年3月22日 15時) (レス) @page50 id: 8a217b576f (このIDを非表示/違反報告)
レイ - えrいけどシッマかわえぇぇぇぇ!!!!!!!!!!! (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 最高かよぉ〜〜〜 (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2020年4月2日 21時

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