隣人さん ４０ ページ40
「王様だーれだ！！」
「うわぁ俺やー！どーしよー」
コネシマくんが棒読みで「王」と書かれた割り箸を掲げた。
ふ、復讐って何する気なのコネシマくん...。
ダラダラと冷や汗が止まらない。
「じゃあ、7番と8番が口でキスしてください」
すると中野先輩がぶうっと吹き出す。
ほっぺにキスしたのだから次の段階を踏もう、的なノリで周りも了承のようだ。
きっと中野先輩の番号が当たったのだろう、と御相手を探せば後輩の男性社員の一人が真っ青になっていて。
あ、あらぁ...。
「コネシマくん、いつ中野先輩の番号見たの...？」
「ッハッハッハッー、いつ見たんやろなー」
不敵に笑うコネシマくんに若干引く私。
さ、策士だ、こいつ策士だ。
周りの煽りもあったからか、腹を括った後輩がフレンチなキスをし何とかお題をクリア。
さぁ次だ次だと騒ぐ同僚たちを見て、まだこの地獄が続くのかと幻滅する。
次に王様に選ばれたのは私の事を嫌っているであろう女性社員だった。
コネシマくんと私が仲良くしている所を目撃すると嫌な目を向けてくる一人だ。
「んーっと、じゃあ3番と王様の私がちゅー！」
悪酔いがすぎる。
バカバカしい命令だが皆乗り気だ。
しかも彼女は社内でも美人だと有名で、余計に男性社員の目はギラついていた。
その時、隣のコネシマくんが「あ」と声を漏らす。
もしやと思い彼の手元の番号を覗けば。
「え！？コネシマじゃん！！うっわお前羨ましーなー」
私と同じように番号を覗いた男性社員が大声を出す。
歓声が上がり嫌がるコネシマくんを周りが無理やり立たせた。
...え、え？ほんとに？
ザワザワと胸騒ぎがする。
コネシマくん本当にキスしちゃうのかな。
「えー、コネシマくんだと緊張しちゃーう」
甘い声を出す彼女。
背中をずいずいと押されるコネシマくんと彼女の距離は、もう本当に近くて。
気づいたら思いっきり机を叩いて立ち上がっていた。
騒いでいた社員が静まり、私に注目が集まる。
「だ、ダメ！！です...」
阻止したのはいいものの空気をぶち壊してしまったと血の気が引く。
すると目を見開き止まっていたコネシマくんがクスッと笑って。
「すいません、俺の彼女からNG出ちゃったんで」
かぁぁぁっと顔が熱くなっていく。
「えぇ！！！？？」と吃驚した同僚たちを置いて、コネシマくんは私の傍に来てくれた。
「帰りましょか」
手を繋がれ荷物を持ち、歩き出したコネシマくん。
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ろぜ - 軽い気持ちで読んだら大好きになりました！！にやにやが止まりませんね。これからも頑張って下さい！ (6月23日 17時) (
レス) @page50 id: 3f33f1430a (このIDを非表示/違反報告)
ななし - この話すごく大好きです！読んでいてきゅんきゅんしました！これからも頑張ってください！！ (2022年12月12日 19時) (レス) @page50 id: 9bdb69c685 (このIDを非表示/違反報告)
防弾チョッキ - ううううううううううううう！！！！！！！しんじゃう！！！大好きです！！ありがとうございます！！ (2022年3月22日 15時) (レス) @page50 id: 8a217b576f (このIDを非表示/違反報告)
レイ - えrいけどシッマかわえぇぇぇぇ！！！！！！！！！！！ (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 最高かよぉ〜〜〜 (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：お茶
| 作成日時：2020年4月2日 21時
