隣人さん 28 ページ28
じゃあ一度家帰ります、と玄関へ行けば「俺も行く」と着いてきたコネシマくん。
家で待ってればいいのにどうして来てくれるのだろうか。
そんな彼と肩を並べ電車に乗り私のアパートへ。
「おじゃましまーす」
久しぶりに来たなーと呟く彼をリビングのソファに座らせ、自分はテキパキと準備を進める。
まずはスーツをハンガーにかける。
そして下着もろとも着替え髪を整え。
落としきれていない化粧をしっかり落として、もう一度化粧を施す。
「お待たせしました」とリビングを覗けば、彼は少し残念そうな顔をした。
「なんやーあのえろい服装のままでよかったのにな」
「コネシマ様、最近セクハラ多いと思うのですがそれは」
「ええやんけ!こんなんセクハラのうちに入らんわ!」
下唇を噛み締めて暴言を吐かないようなんとか抑える。
くっ…いい顔してるくせに発言がおっさんなの腹立つ…!!
「あ、今日泊まるか?明日日曜やし」
「泊まらない!!!!」
また盛大に笑うコネシマくんを無理やり引っ張り、もう一度コネシマ宅へ。
行きの電車で何故わざわざコネシマくんの家にもう一度戻ってまで手料理を振る舞わなきゃならんのだと考えてた。
効率悪いし何より電車賃もかかるし。
素直で可愛い私はその事をどストレートに伝える。
すると彼は嬉しそうに頬を緩めた。
「俺ん家ってのが意味あんねん」
どう意味があるのだ、それを教えて欲しいのだが。
けど二日酔いでしんどそうな私を座らせてくれたり、自分が目の前に立ち人からガードしてくれたりと。
さりげない優しさにキュンキュンしてしまい、そんな考えはすっかり忘れてしまった。
マンションに行く前にスーパーへ。
カートを押しながら店内を見渡しどうするか考える。
お昼と夜ご飯…。
「ねぇ、コネシマくんは何が食べたいの?」
「お前鮭作れる?」
「…は?」
「あぁちゃう!ハッハッハッ!!!」
鮭作れる?という謎のワードにお互い吹き出しゲラゲラ笑う。
錬金術師じゃないから鮭は作れないやごめんねコネシマくん。
「っひひひ、ごめんごめん。えっとね、昼は鮭食べたい。夜は唐揚げって言ったら怒る?」
散々笑った後、眉を八の字にして上目遣いで首を傾げるコネシマくんにノックアウト。
少々面倒臭い物を注文してきやがったが、どちらも好物だと言う彼を甘やかし了承。
唐揚げなんて人の家で作る物なのか。
と思いつつも気合いの入った買い物を済ませてしまったのだった。
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ろぜ - 軽い気持ちで読んだら大好きになりました!!にやにやが止まりませんね。これからも頑張って下さい! (6月23日 17時) (レス) @page50 id: 3f33f1430a (このIDを非表示/違反報告)
ななし - この話すごく大好きです!読んでいてきゅんきゅんしました!これからも頑張ってください!! (2022年12月12日 19時) (レス) @page50 id: 9bdb69c685 (このIDを非表示/違反報告)
防弾チョッキ - ううううううううううううう!!!!!!!しんじゃう!!!大好きです!!ありがとうございます!! (2022年3月22日 15時) (レス) @page50 id: 8a217b576f (このIDを非表示/違反報告)
レイ - えrいけどシッマかわえぇぇぇぇ!!!!!!!!!!! (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
レイ - 最高かよぉ〜〜〜 (2021年9月1日 18時) (レス) id: dbadc04c4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お茶 | 作成日時:2020年4月2日 21時