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ハッピーエンド19 ページ19

「お、おい!総悟!」


土方さんの叫び声が聞こえる。

私は、近くで感じる沖田さんの体温や鼓動にドキマギしていた。

頭痛が激しくなってたはずなのに、すごく気持ち悪かったはずなのに。

沖田さんは魔法使いなの?

今は痛みも気持ち悪さもない。

体の熱だけが上昇していってる気がする。


「沖田さん…」


「旦那に手引かれてんの見て先に体が動いちまった。すいやせんねィ」


今は色々な思いでいっぱいだ。

どうして甘味に来なくなったんですか。

銀さんに手を引かれてるのを見て先に体が動いたって、どういう意味なんですか。

何で謝るんですか。

分からない、彼が何を考えているのか。


複雑な想いを抱えながらもドキドキしていると、私の住むアパートに着いてしまった。

鍵を出して欲しいと言われ、 ポケットから取り出す。

彼が変わりに開けてくれて、そのままズカズカと入室。


「ベッド、どこの部屋ですかィ」


玄関に立ったままそう聞かれたので、口を開く。


「えっと、突き当たり右の…」


って待って!

そこで私は思い出しハッとなる。

今朝洗濯したものがまだ干してあるんじゃ…!

ってことは下着がぶら下がっているわけだよね!

ダメダメダメ!!絶対阻止しなきゃダメだ!!


「あの!ちょっと汚いんでリビングのソファでお願いします!」


目を回しながら慌ててそう伝えれば、何か察してくれたのか何も問わずにリビングへと運んでくれた。

ソファに仰向けになるようおろしてくれる。

すると、彼は隊服の上着を脱ぎ始め、掛け布団代わりにかけてくれた。

ほんのりと優しい香りがする。


「ベッドルームの侵入はいけねぇみたいなんで、それで我慢してくだせェ」


「あ、ありがとうございます…」


我慢して、というか。

むしろご褒美というか。

顔がさらに赤くなっているような気がして、恥ずかしくなった。

そっと上着に顔を埋める。


「ッチ…んな可愛い事されると襲いたくなりまさァ」


「は、はい…?何か言いましたか?」


「何でもねぇです。ちょっと飲みもん買ってきますねィ」


小声でボソボソっとなにか呟いた沖田さん。

上手く聞き取れなかった。


ダラっとした足音が遠くなり、玄関が閉まる音がした。

買いに行ってくれたんだと思い、少し一安心する。

この空間に、この空気の中に、二人っきりは本当に緊張してしまう。

もう、どうすればいいんだ…。

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お茶(プロフ) - アクヤさん» 素敵なコメントありがとうございます!頑張ります泣 (2019年11月9日 20時) (レス) id: 7f31983ff2 (このIDを非表示/違反報告)
アクヤ(プロフ) - とても面白いです!これからも頑張ってください!応援してます! (2019年11月9日 17時) (レス) id: 64d635022a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶 | 作成日時:2019年9月1日 1時

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