番犬に拾われました。II【魔入間】

75、収穫祭史上初の大戦争 ページ34

Aside

「ちょっと来てもらいましょうか」

けろりんについて行けば、大きなお城が目に飛び込んできた。あれはアガレスが家系能力を行使して作ったお城やな。わぁ、ふたつも国あるみたいですげぇな。

「あの国、貰っちゃいましょう」

『さすが傲慢な女王やな』

作戦はこうだ。魅惑ペアの姐さんとくらりんは敵を誘惑する。その間に俺はけろりんが手なづけた魔獣を引き連れたカムイと同行するという内容。けろりんが執筆した書物はアガレス城あてとのこと。城とポイントの譲渡って、けっこうえげつないな…。

「では、決行するわよ」

女王けろりんの言葉によって始まった収穫祭始まって以来の大国戦争。勝った時は4人で山分けだそうです。カムイはそれに入ってないらしい。かわいそ。

『ガープやっほー！』

「A殿！ここは戦が始まって大変なことになるから早く逃げた方がいいでござる！」

『ごめんだけど、俺敵なんだわ』

なんてほんわかな会話しながら、側から見たら白熱しているであろう戦いを繰り広げている。俺がガープと戦っている間に、カムイには魔獣の指揮をしてもらっている。ガープが女子を助ければ、カムイは嫉妬してボスクラス魔獣3匹を引き連れてきた。

『ガープ、譲る気はない？』

「ここから先は一歩も入れさせないでござる！」

もはや、魔獣と悪魔の大戦争。なんか、視線を感じる。ちらっと視線を感じた方を見たら、リードと入間がいた。

『入間とリードはどこに行こうとしてるん？』

「けろりさんのところに…」

『今そこ戦争中だから無理やで。おっと、危ない』

「よそ見しないでほしいでござる！」

『あいよー。ということだから、どっか行った方がいいよ』

入間リードペアに忠告をして、ガープとの戦いに戻る。クラスメイトとはいえ、お互い容赦なく立ち向かう。というか、家系能力強すぎやろ…。俺なんか、基礎からやらされたからな？

「やったー！ボスクラス初めての撃破ー！」

『隙ありっ！』

その間に、ﾀﾋんでしまった味方であるボス魔獣を引っ張って、自陣に持って帰ろうとしたが、ガープによって阻止された。そして、そのままずっとアガレス城の前で攻防戦を繰り広げていると、放送がなる。よし、教師の癒しが入った。もうちょっと頑張れる。

「もう少しで収穫祭終わりますよー！今まで貯めて来た分と今持ってる合計が最終ポイントです。収穫祭後に収穫してもダメですよ。バラム先生のチェックが入ります」

そして、収穫祭は終わった。

76、収穫祭ラスト→←74、魔獣王国

ラッキーデビル

パイモンちゃん

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す