番犬に拾われました。Ⅲ【魔入間】 (ページ11)

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95、悪キャワライブページ11

Aside

今は、ライブの前。くろむちゃんが1人でぐるぐるしながら考えている。そこにイルミちゃんが手を叩いて、くろむちゃんを気づかせる。

「さっきから何度か呼んだんですけど反応なくて…。それと…」

『チマちゃん、ずっとそこにいるよ』

「おねぇちゃん、ごめんなさい…」

「チマ！怒ってないよ！」

「ほらっ、怒ってないって！」

「よかったね！」

『けろりんは俺たちのために考えることが多いんだよ！だから、大丈夫！』

「なんたって、くろむちゃんは頼れるリーダーだもんね！」

それから、4人でアイデアを出し合ってライブに備えた。服を変えたり、バンド形態でライブすることにしたり、後半で衣装チェンジを行うなり…。全力でアイデアを出し合った。

「るるとはウォルターパークの一件以来ね。最高に悪くてかっこいい歌声期待してるわよ！」

「え、ウォルターパークって…、え！？」

『あぁ、みんなが魔獣と戦っている間、無理矢理やらされたやつね』

入間くんじゃなくて大丈夫？俺でええの？リードはギターで、入間くんはピアノ弾けるからってベースになった。俺もギター弾けるけどな…。

「おっと、また乱入者だ！これは、チームくろむだ！全員悪周期のようだ！」

「ふぅん…、格好だけロックにしてもあたし様には勝てねぇぜ？ブス＿」

「おいおい、誰がブスだって？」

そこには、性格改変魔術がかかった入間くんがいた。あれはもはや、入間くんではないよね。

「最高にキャワワなロック、聴かせてやるぜ」

『あ、歌うのは俺ですけど』

入間くん、歌う気だっただろ…。ベースは出来ねぇからな、言っとくけど。そのまま、位置について曲が始まる。いつも2人で歌っている「君の小悪魔黙示録」をロックバージョンでアレンジした。観客は驚いている。途中でくろむちゃんの衣装チェンジを挟んで、大盛況で幕を閉じた。

「サンキューだぜっ！」