【ツイステ】なぁ聞いたか？？...あのオネエ、怪力で備品壊したらしい【男主】

◆深紅の暴君−３０◆ ページ34

デュース「す、すみません！...でも、僕達、友人なんで...友人の秘密は、守り...ます！」

トレイ「ははっ、冗談だよ。...でも、あれだけ周りにふわふわオーラを放ってなにもないって、それはそれで気になるんだけどな」

グリム「おい、おい。二人っきりの世界からさっさと戻ってこい.........オレ様を放っておくなんて、いい度胸なんだゾ！！」



ユウと抱きしめあってよしよしと撫でる時間が終わり、ユウは元通り、私の背後に回って...
今度は上機嫌でまた、髪のアレンジを再開した。



ユウ「〜♪」

グリム「エドに褒めちぎられて途端に笑顔になるなんて、ゲンキンなヤツなんだゾ」

エース「多分お前には言われたくないと思う」

デュース「でも、いいのかエド？...あんまり目立ちたくない、なんてようなことを聞いた気がするんだが、周りが......」



こそっと教えてくれようとデュースが身を乗り出したが、実は結構前から自分で気がついている。
大食堂にいる生徒の大半が、おせっかいで好奇心丸出しの視線を此方に投げかけていることくらい......

でもね、寧ろ今は、《目立った》行動をするのが吉なのさ。



ふふんと笑みを向ければデュースが訝しげに眉を寄せ、首を傾げた。
...私にとって、今一番の懸念は知らないところで広まっている私の噂だ。
オネエ...なことが半信半疑とはいえバレているのは、それはまぁ、仕方ない。事実だし。

けど、さっきケイト先輩から聞かされた「男を狙ってる」だなんて評判が悪い意味で広まっているのは別。
狙ってるとしてもそれは友達を増やしたいからであって...
そもそも男の子が好きだからって、誰でも彼でも好きになるなんてお門違い！
幾ら私にだって、相手が誰でも選ぶ権利くらいあるんだからね！！！



『噂の生徒は、異世界から来た女子監督生と仲がいいみたい...？そんな姿を大勢に見せるだけで、少なくとも不名誉な噂はかき消せる。
　 噂を広めたいならスピーディーに！...これだけ大勢に見られれば、そりゃ早いだろうね』

エース「うわぁ、悪い顔...それ計算に入っててさっきの歯の浮くような甘ったるいセリフ吐けるんなら、間違いなく将来大物の俳優になれるっての」

『え？俺、なんか変なこと言った？』

デュース「ほら、ユウに...」

『？』

エース「.........わあ。こんな鈍感ド天然記念物見たの初めて。先輩、フルーツの中からいっちばん青いバナナとってよ。口の中甘ったるくて、それくらいがちょうどいいんだよね」

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