【ツイステ】なぁ聞いたか？？...あのオネエ、怪力で備品壊したらしい【男主】

◆深紅の暴君−５◆ ページ7

他の生徒を指導しているバルガス先生の大きな背中を見ながらドキドキしていると、地面に倒れこんでいたセベクがガバリと起き上がり、すまない！！！と鼓膜をびりびり揺らすような大声で叫んだ。

っひぃ...声がでかいのは知ってたけど、さっきまで普通だったから油断してた...耳が痛い。
私の繊細な鼓膜に傷がついたらどうしてくれる(？)



セベク「実は我がディアソムニア副寮長であるリリア様直々に、お前の様子を監視するようにと頼まれていた！授業中の様子を伝えるだけでよかったのだが、監視を続けているうちに妙に女くさいお前の性別が疑わしくなってきてな。逃げられんようにと昇ってもらったが、まさか張り手如きで僕の方が落ちそうになるとは......助けてくれてありがとう！！！」

『声がでかい声が！！もう少し抑えてくれ...！......通りで授業中じっと見つめてくるわけだよ。こちとら視線が気になって授業が手につかないっての』

セベク「すまなかった！！！！！！」

『だからうるさいっつーの！！！』



この世界に来てから一番大声出したと思う。
あーっもう、喉が...

痛む喉をさすりながらはぁとため息をつき、地面に座り込んだセベクと視線を合わせるためにしゃがみこむ。
...わざとヤンキー座りにしてみたら、セベクが訝しげに片眉を上げた。
私そんなにこういうの似合わないのかなぁ...？



『...あのさ、なんでそのリリア先輩が俺の事を調べてんのか知らないけど...聞きたいことがあるなら、今度からは直接聞いてよ。セベクだって俺の監視なんかしてたら授業遅れちゃうしさ......
　 聞かれれば、正直に答えるから。勿論言えないこともあるだろうけど...クラスメイトなんだから、もっと自然に仲良くなろう？』



ほら、友達の握手。

そう言って手を差し出すと、素っ頓狂な顔をしたセベクは戸惑いながらも私の手を取る。
握手を交わすと、彼は困ったように口をひきつらせ...「ともだち、か」と呟きながら不器用に微笑んだ。



『んで、俺が本当に女だったらどうするつもりだったんだ？そもそも、俺ってそんなに女っぽい？』



二人してかなり早い段階で授業のノルマをクリアしてしまったため、暇つぶしにかって出た雑草取りの最中ずっと気になっていたことをセベクに尋ねてみた。

男らしい所作とまではいかずとも女の子らしい動きとか話し方はしないように常々気を付けているはずなのに...
まさか、自分で気が付かないうちにしてしまっている癖でもあるのかな？？

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