◆PROLOGUE−52◆「不本意トラベル!」 ページ8
◆【ドワーフ鉱山・静寂の森】◆
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闇の鏡に扉を通じてドワーフ鉱山へと運んでもらった私達は、日の光も差さない真っ暗な森の中に揃って立ちすくんでいる。
...寮へ繋がる鏡舎の鏡もそうだけれど、くぐり抜けるだけで別の場所に行けるなんてまるでドラえ○んのどこ○もドアみたい。
...あの作品はかたくなに科学と言い張ってるけど、科学で別の場所に辿り着けるわけないじゃんね←
デュース「ここがドワーフ鉱山...一昔前は魔法石の採掘で栄えたらしいが...」
グリム「うぅ...なんか出そうなんだゾ......」
グリムが怯えるのも分かる気がする。
まだ時間帯は夕方のはずなのに辺りは夜みたいに真っ暗だし、木から垂れ下がった蔦なんかはおどろおどろしく、まるでホラー映画の世界観に迷い込んだかのよう。
光の差さない森の中はひんやりと肌寒い。
身体を震わせたユウが暖を取ろうと身を寄せてくるのを見て、私は慌てて上着を脱いだ。
『ユウ、寒いならこれ被ってて』
ユウ「え?で、でもエドが...」
脱いだばかりの制服の上着なら少しは寒さも和らぐだろうと思い、彼女にかけると慌てた様子で突き返された。
しかし男の方が体温は高いし、私は鍛えているから女の子のユウよりはずっと寒さに強いだろう。
実際少し鳥肌が経つくらいで済んでるし......裏を返せば、私に鳥肌を立たせるほどの寒さなのだから、女の子のユウにとっては体感温度がずっと低いはず。
『でかいから気休めにしかならないかもしれないけど...風は防げるし、ないよりはましだと思う。俺の事は気にしないでいいの。ユウが風邪ひいちゃう方が、俺は嫌』
ユウ「顔だけじゃなくて性格までいいのかッ...?ありがとう、じゃあ...お言葉に甘えて少しの間借りておくね」
私の上着を肩にかけたユウは、サイズ感が全く違うのでより一層身体が小さく見える。
あれ?これってまさか彼ジャケって奴?←
.........これが、庇護欲ってやつか...!!!(確信)
私の上着を羽織って少しは寒さが和らいだのか、ほっとした表情のユウに思わず微笑む。
女の子の気持ちがわかる以上はそれを頼りに、これからも寄り添ってあげないとね。
ユウは大事な友人だし...この先、沢山辛い思いをすることを私は知っているのだから。
エース「...お前やたら此奴に優しいけどさ、もしかして付き合ってんの?お互い一目惚れってやつ??」
にやりと笑うエースがそんなことを尋ねてきて、私はきょとんと目を丸くした。
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雨水(プロフ) - ユノンさん» コメントありがとうございます!ほんと、更新遅くて申し訳ない...!書き直しなのにどんだけ時間かかってるんだって感じなので、気合入れて頑張ります!!! (2023年2月7日 13時) (レス) @page40 id: 9c9bfed22a (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 続きを楽しみにしてます! (2023年2月7日 8時) (レス) @page7 id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
雨水(プロフ) - 琥雪さん» 前世の性別が絡んでくるので一般のおネエとは違いがありますが、性別毎の楽しみのようなものを独り占めする主人公を今後とも書けていけたらなと思いますw応援ありがとうございます! (2022年8月29日 18時) (レス) id: c39e48623f (このIDを非表示/違反報告)
琥雪 - オネエってよく考えましたねww見ている間に吹いてしまっててww更新頑張ってください!! (2022年8月28日 14時) (レス) @page9 id: 27e17eb645 (このIDを非表示/違反報告)
雨水(プロフ) - ユノンさん» 直し前のストック分がそれなりにあるので絡みは大分後になるかと思われますが、フロイドとはある一定の期間を経て他とは違う関係性を築いていく予定です!!更新遅くて本当に申し訳ないです、リクエストお応え出来るように頑張ります! (2022年6月2日 19時) (レス) id: c39e48623f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨水 | 作者ホームページ:http://hibiki
作成日時:2020年12月11日 14時