フレンチトースト ページ6
とまぁ、こんなふうにすぎ、夜遅くになった。もう寝る時間だ。明日も学校だし早く寝ないと。そう思い、とりあえず先に彼をお風呂にいれた。私は後で入ろう。そう思いつつ。
そして、その日は疲れ切っていたのか、寝台に入るとすぐに寝落ちてしまった。そして、朝、日光の光と、美味しそうな匂いで目を覚ました。
『・・・朝・・・?』
「あ、起きたのか?」
『あ、お、おはようございます・・・』
「おはよう」
『何、作ってるんですか?』
「朝食に、と思ってな。フレンチトーストを作ってたんだ」
『フレンチトースト・・・?』
「嗚呼。初めて・・・だったから料理本を見たが」
『そうなんですか』
少し甘めのいい匂いがして、少しだけ懐かしい、そう思ってしまった。そういえば、お父さんとお母さんが居た時は、お父さんが休みの日に、フレンチトースト、作ってくれてたっけ。少し前までの記憶を思い出し、そんなことを思う。・・・懐かしい。本当に、懐かしいな。
『食べましょうか』
「嗚呼」
そして、2人でテーブルに座り、食べ始める。食べたフレンチトーストは、とても甘く蕩けるような味をしていた。・・・優しい味をしていたんだ。あの頃にお父さんが作ってくれていたような優しい味わいのフレンチトースト。
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作者名:響音 | 作者ホームページ:http://yuuha0421
作成日時:2023年11月25日 17時