065＊戦慄と不安 〈雲雀side ページ22
コツコツ、とノック音が応接室に響く。
ガチャリと開かれた扉からは学ラン姿の大男が入ってきた。
草壁は急いで来たのか、汗ばんでいる様に見えた。
「出来ました!」
持っていた紙の束を机の上に置いた。
紙束はドスリと重い音を立て、その衝撃で卓上の鉛筆を撥ね飛ばした。
「ワオ、凄いねこの量」
「一応、関係するものを調べたのですが…」
少なく見積もって、百枚以上はあると思われる紙を捲ると神崎Aに関する記述がびっしりと載っていた。
自宅への地図、過去の経歴、友人関係、好きな漫画。
その友人の情報や、仕舞いには漫画のキャラクターの詳細まで載っていた。
……これは読むのにかなりの時間が掛かりそうだ。
「受け取っておくよ」
「はい、それでは」
ピシリと一礼すると、草壁は応接室を去って行った。
軽く目を通すと、絶対に必要無い情報の数々が記録されていた。
＊
草壁から渡された調査書を読み終え、ふと、時計に目をやると、下校時刻になろうとしていた。
トンファーを装備し、廊下に出ても人の気配は無かった。
校内を歩き回り、考えを巡らせる。
何故、神崎Aは泣いていたのか。
それが僕の脳内の大半を占拠して、放れなかった。
あんなにも強く、凛々しく在った人間が、あんなにも弱く、儚く啜り泣くなんて想像出来ない。
少なくとも僕には無理だ。
本当に同一人物かさえ信じられない。
「あー、僕の存在の意味って………」
虚しく響く、一人の声に僕はドキリとした。
前には屋上へと繋がる扉。
その扉越しに、クスクスと小さく笑い声が聞こえた。
その声は笑っていながらも、寂しく、涙する様な、微かなものだった。
ゆっくりとドアを開けると、案の定そこには彼女が居た。
彼女はよっ、と声を出しながらフェンスを越えた。
「ハハッ、やっぱコッエー」
腰が引けた状態で下を覗きながら、少し楽しそうに彼女は呟いた。
学校の屋上から見下ろしているのだ、それなりに高さはある。
彼女は意を決したように深く呼吸をした。
「やっべ、心臓バクバクいっとるよ」
手を胸に当て、アハッと笑うと、急に背筋を伸ばした。
その状態で右手を上げ、言い放った
「A、いっきまーす」
その声はあまりにも無機質で、生気を帯びていなかった。
凍て付く様に冷たく、ゾッとする戦慄と不安が背筋をはしる。
僕は衝動的に走り出す、と同時に彼女は一歩前にでた。
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神聖(プロフ) - かぼちゃポンタさん» どうでしょうか?そこら辺は、後々に関わってくるので秘密です(*^^*) (2015年5月24日 20時) (
レス) id: 05251ef90d (このIDを非表示/違反報告)
かぼちゃポンタ(プロフ) - 黒猫を連れたその人って…未来の「ワタシ」ですか？ (2015年5月24日 20時) (レス) id: 718e9e234c (このIDを非表示/違反報告)
氷雨 榴(プロフ) - 銀条雛さん» うらやましっ！！あ、でも、そのAに頼み込んで大空のマーレリングもらいました(笑)REBORNあんま興味なかったころ、ガチャガチャで雲雀さんのリングゲットしたのにどっかいっちゃったんですよねー。。(約5、6年前←) (2015年5月18日 0時) (レス) id: d8af048836 (このIDを非表示/違反報告)
銀条雛(プロフ) - 氷雨 榴さん» どんな会話ですか絶対日常で起こりませんよww私はクラスで唯一雲雀さんのリング全制覇してるので、それぐらいですかねぇ (2015年5月17日 0時) (レス) id: 420098c989 (このIDを非表示/違反報告)
氷雨 榴(プロフ) - 銀条雛さん» ナイスですね。私は今元クラスメートA(男子)ともめてますよ『あ、A！ヴァリアーリングとボックス寄こせ！！』「やだよ」『マジ頼むからぁ』「やーだっ。つか、本返せよ」『あ、今度返s』「あ、次理科(移動)だから、じゃ」『 あ”、逃げんなA！！』的な(笑)。 (2015年5月16日 23時) (レス) id: d8af048836 (このIDを非表示/違反報告)
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