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episode,82 ページ35

唇にキスをされたのはほんの一瞬。
だけど、初めての私にとってはとても刺激的だった。


「顔真っ赤」


「う、うるさいっ!」


そっぽを向いて窓の外を眺める。
誰もいないので少し安心した。


「首まで真っ赤にして・・・誘ってるのか?」


「別に誘ってないし」


青信号になり車が発進する。
チラッと零を見ると少し満足そうな顔をしている。
恋人としての第一歩かな・・・?


「別にキスぐらいしたかったらいつでもどうぞ」


「そんな事言っていいのか?」


「何かダメなの?キスって恋人同士がするものでしょ?しかも海外だと挨拶でよくやるって聞くし」


「・・・・コイツは純粋か」


「は?純粋って何?」


「気にするな。お前の家はこっち方面だろ?」


「そうだよ。まさか家まで?」


「その為に待ってたからな」


「ありがとう」


私がそうお礼を言うと、クシャクシャと頭を撫でてくれた。
嫌いだと思ってた奴をいつの間にか好きになってたなんて、笑える話だけど今が幸せだ。


「今日は遅いから泊ってもいいか?」


「いいよ。そんなに広くないけど」


部屋もうちょっと片づけとけばよかった、なんて思ったけど気にしない。
そこまで汚くないはずだし。


「でも、着替えとかないけど?」


「それならジャージぐらいあるだろ?それを着てもいいか?」


「いいけど・・・・サイズ合わないだろ」


「合わなかったら伸ばす」


「人の服を勝手に伸ばすな!」


なんだかんだで私の住んでいるマンションに着いた。
自分の部屋にコイツを招き入れたのは久しぶりな気がする。
そもそもコイツ来た事あるっけ?
家の中に入り、ソファに寝転がる。


「疲れた」


「せめて化粧はとって寝て下さいよ」


「そのぐらいしますよ」


私は立ち上がり浴室に向かう。


「あ、シャワーでいい?」


「いいですよ」


「お先失礼しまーす」


そう言って私は浴室に向かった。

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rekuiemu(プロフ) - 悠さん» コメントありがとうございます!これからも応援して下さると嬉しいです!! (2018年6月10日 10時) (レス) id: 1957aa9c34 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すごい面白いですね!これからも頑張ってください! (2018年6月3日 0時) (レス) id: 3f15d9f557 (このIDを非表示/違反報告)
rekuiemu(プロフ) - 明里香さん» コメントありがとうございます!見つけて下さりありがとうございます!申し訳ありません。不甲斐ない作者ですがこれからも応援して下さると嬉しいです。 (2018年5月10日 22時) (レス) id: 1957aa9c34 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「もっ遠く」ではなく、「もっと遠く」です。 (2018年5月10日 8時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:rekuiemu | 作成日時:2018年5月4日 22時

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