episode,59 ページ11
間中はその場に倒れ、銃が床に落ちる。
私は痛みを我慢しながら銃を思いっきり遠くに蹴った。
「Aさん!!」
「・・・・私より、犯人確保よ」
私のもとに駆け寄ってくれたコナン君にそう言ったが、
間中は懐からもう一丁銃を出した。
「もう一丁、持っていたのか」
「ただのガキじゃねぇかよ。まとめて死ね!!」
コナン君を思いっきり蹴って遠くに飛ばす。
きっと標的が私だけになるだろう。
「ガキを逃がしたか」
「アナタの目的は私を殺すだけのはず」
「だが・・・すぐには死なせない」
そう言って間中は私に向かって銃を向けて撃つが、それは当たらなかった。
代わりに安室が私にかぶさって受けたのだ。
「何で・・・・?」
「約束しただろ、俺を一人にさせないって」
「バカ・・・・本当にバカ。何で来たのよ、バカ・・・・」
「ならお前はもっとバカだな」
安室___降谷は立ち上がり、間中を見る。
さっきのはかすっただけだったらしいが、少し血がにじみ出ていた。
「なんで、あのカフェの店員がいるんだよっ!?」
「彼女のピンチに駆け付けない彼氏なんている訳ないだろっ!?」
そう言いながら零は間中に殴りかかった。
ボクシングをやっていたというのは聞いてたけど、一発で気絶させるなんてね。
するとコナン君が縄をほどきに近くにやって来た。
手足が自由になり、一息つく。
上半身を起き上げる。
「さっきは蹴ってごめんね」
「僕は全然大丈夫だよ。Aさんこそ無理しちゃって大丈夫?」
「大丈夫だよ。かなり痛いし、クラクラするけど全然平気」
「それって大丈夫って言わないと思うよ」
満足するだけ殴った零が私の元に来た。
「痣だらけ・・・それに銃で撃たれてるし、どこが大丈夫なんですか?」
「大丈夫だよ。本人がそう言ってるんだから」
「その本人の感覚がおかしいから心配してるんですよ」
そう言うと零は私を思いっきり抱きしめた。
「無事でよかった・・・本当に良かった」
「ちょ、急にどうしたの!?」
いきなりの事で頭が混乱する。
「Aが無事で良かった」
今、名前で呼んだ!?
「私はか弱い貴方を置いて逝きませんよ」
私は彼にニッコリと笑う。
すると疲れからなのか、安心からなのか、自分の瞼がゆっくりと閉じた。
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rekuiemu(プロフ) - 悠さん» コメントありがとうございます!これからも応援して下さると嬉しいです!! (2018年6月10日 10時) (レス) id: 1957aa9c34 (このIDを非表示/違反報告)
悠(プロフ) - すごい面白いですね!これからも頑張ってください! (2018年6月3日 0時) (レス) id: 3f15d9f557 (このIDを非表示/違反報告)
rekuiemu(プロフ) - 明里香さん» コメントありがとうございます!見つけて下さりありがとうございます!申し訳ありません。不甲斐ない作者ですがこれからも応援して下さると嬉しいです。 (2018年5月10日 22時) (レス) id: 1957aa9c34 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 誤字がありました。「もっ遠く」ではなく、「もっと遠く」です。 (2018年5月10日 8時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:rekuiemu | 作成日時:2018年5月4日 22時