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飲み会から一夜開け、時計の針が昼の十二を過ぎた頃。
作業を一段落させた西田は決意を固めていた。
普段は組員たちと飲食店で済ませてしまう昼食だが、今日西田が向かうのは事務所だ。
もちろん、目的はただ一つ。
Aを昼食に誘うためだった。
事務員がいる部屋を目指して階段を登る西田は、昼食なら「予定があるから」と断られることも無いだろうと踏んでいた。
少し卑怯な気もするが、想いを伝えると決意したからにはどんな手でも使ってみせる気だ。
早足に目的の部屋前まで向かい、大きく深呼吸してから西田は扉を開けた。
「あの！Aちゃん！」
名前を呼ぶと、パソコンに向き合う形で座っていたAはぱっと顔を上げる。
『西田さん！お疲れ様です』
自分だけに向けられた控えめな笑顔に、西田の心臓は簡単に高鳴った。
『どうされました？』
「いや……その……一緒にお昼ご飯でも行きませんか？」
昨日の反省を生かし、今日は落ち着いて誘うことができたと心の中でガッツポーズをする。
しかし、誘われたAが眉を下げた事で、いい返事が返ってこないことはある程度察することが出来た。
『お誘いありがとうございます……でも私、お弁当なので……』
「え？」
ずっとAの顔しか視界になかった西田は、机に置かれた弁当箱の存在にようやく気づく。
一段目にはオムライス、二段目には彩りの良いバランスの取れたオカズ。
「Aちゃんって料理も上手いんだ」と気を紛らわせることで、断られたショックを少しでも和らげようと必死だった。
「そ、うなんですね……！じゃあ他のやつ誘って飯行ってきます！！」
『はい……何度も断ってしまってごめんなさい』
「いえいえ！大丈夫ですよ！」
本当に申し訳なさそうに謝るAの姿を見て、西田は自身の傷心を悟られないよう気丈に振舞った。
しかし、立ち直るにはまだまだ時間がかかりそうで。
弁当に向き直ってしまったAを呆然と見つめる。
その時、西田の目に入ってきたのはAのうなじだった。
そこには昨日まではなかったであろうくっきりと付けられた噛み跡＿＿＿＿＿
顔もわからぬ彼氏から「Aは俺の物だ」と言われているようで、西田は益々肩を落とした。
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なぬ - 面白い (2022年3月29日 16時) (
レス) id: 9f70a28778 (このIDを非表示/違反報告)
kokurou6(プロフ) - Twitterフォローさせていただきました。よろしければ承認お願いします。 (2021年2月7日 16時) (レス) id: f57eb3d90a (このIDを非表示/違反報告)
★レイナ☆(プロフ) - ツイッターフォロー申請させて頂きました！ (2021年2月4日 11時) (レス) id: 62f57f1f40 (このIDを非表示/違反報告)
エコノハァー(プロフ) - 雲雀さん» はい、やべぇ所の作者です…。ハチャメチャな作品を読んでいただいて光栄です！ありがとうございますっ！(土下座) (2021年1月23日 13時) (レス) id: 0f751f239f (このIDを非表示/違反報告)
雲雀(プロフ) - エコノハァーさん» コメントありがとうございます〜！嬉しいです〜！あの、もしかして、「就職した先はやべぇ所でした」の作者様でいらっしゃいますか……？私もエコノハァーさんの作品楽しく読ませていただいております！！ (2021年1月22日 23時) (レス) id: 22260f8f2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雲雀 | 作成日時：2020年12月27日 14時
