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所有物(終) ページ6
――身分も、何もかも失った娘に何故そこまで入れ込むのか?
全て失っても、あいつはあいつだ。
俺の婚約者に変わりはない。
俺ならどんなあいつでも愛してやれる。
どんなに無力で、醜くて、汚れていようとも、俺はあいつを愛してやれる。
そう…今のあいつを愛してやれるのは俺だけなのだ。
だからあいつも俺だけを愛せばよい。
見苦しいと思うか?
…そうかもしれないな。男の嫉妬程見苦しい物はない。
それに、たかが1人の娘の為にこんなに多くの人間を巻き込んでいるのだから。
だが、誰になんと言われようが、何と思われようが関係ない。
俺は俺なりの、あいつへの想いを貫き通すだけだ。
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作者名：妃闇 | 作成日時：2016年1月23日 19時
