狂うほどに愛されて２【オリジナルヤンデレ短編集】 (ページ17)

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救いの手② ページ17

私はあまり人に気に入られるような人間じゃない。

特別可愛いわけでもないし、人と話すのは苦手だし…頭だって、人並みではあるけれど、ずば抜けて良いわけではない。

運動なんて大の苦手だ。

その所為か、気が付いたら周りからは「根暗」とか「トロい」とか散々言われ、友達も出来ずにいつも一人でいた。

本当の事だから、悲しかったけれど、我慢出来た。

それがいつの日か、嫌がらせにまでエスカレートしていたのだ。

クラスメイトは、困ったり、泣きそうな顔の私を見て楽しそうに笑っていた。

そうでないクラスメイトも止めようとはせず、見ないフリをしていた。

…ただ一人、Aを除いては。

Aも私と同じで、教室に一人でいるような子で、あまり目立つ子じゃない。

…かと言って、私のように完全に孤立しているわけでもなく、という絶妙なポジションを保っていた。

そんなAと私が仲良くなったのは、席替えで私とAの席が近くなってからの事。