片思いエスプレッソ -Kei.I-

milk…7 ページ7

You side








春香「おはよう！A」



A「うぐっ、」







朝練に行った兄より1時間遅く私が正門をくぐると、 友達の春香が後から抱きついてきた。

2年連続同じクラスの彼女はポニーテールをゆらしながら微笑む。






春香「ねぇ知ってる？今日山田くんが＿＿＿＿＿」




「俺がどうしたって？」






春香の声が遮られ、その声の方を向くと相変わらず制服を着崩した山田くんの姿。

よく見ると私の肩に手を置いている。

……周りの目が痛いからやめてください。







春香「や、や、山田くん…」



涼介「おはよ…中村さん」






今見たよ！私！

名前…というか苗字呼ばれて春香は喜んでるけど私は見ましたよ！

山田くんが横目で春香の名札確認したこと。








涼介「そうだ、Aちゃん」




A「なに……」







突然名前で呼ばれたことに驚き。

あー…こうやって女の子をオトしていくんだ。

だって私、ドキドキしちゃってるもん。







涼介「落としたよ、これ」




A「あ、ありがとう」






手渡された私の…じゃない。

伊野尾先輩のハンカチ。







涼介「男子みたいなハンカチ持ってんのな」




A「あ…これ、伊野尾先輩の」




涼介「へー…伊野尾先輩ね？

……おもしろいじゃん。」




A「な、なにが？」







山田くんはニヤリと笑った再び王子様スマイル。

私の頭にポンと手を置いた。









涼介「気をつけなね？伊野尾先輩、女のコ大好きだから」









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