人生そう上手くいかないってな２【ワールドトリガー】【文スト】 (ページ14)

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なんの作戦も思いつかない自分の無能さに嫌気がさしてくる。今ここに修と千佳しか居なければ既に換装を解いて異能力で灰にしていたところだろう。ただ異能を使えないこの状況になった時、島崎には打つ手がないのだ。

『修、逃げよ……って、修？』

もう逃げ切るしか修を守る方法なんて見つからないと思った島崎は三雲を連れ逃げようとするが三雲どころか雨取さえも居なくなっていた。

修も千佳も既に逃げたのかと考えた島崎はもうどうにでもなれとスコーピオンを持ち人型の元へ向かおうとする所で三雲のアステロイドが放たれた。

そんなアステロイドも魚でキューブにされてしまった。

「戦術は拙いがやはり驚異的なトリオン量だな」

「低速散弾！」

三雲目掛けて鳥が飛んでいく。このままではマズイと思った島崎は＂トリガーオフ＂と咄嗟に叫び付けていた手袋を投げ、三雲の前に両手を出す。しかし、鳥が飛んでいくのは三雲ではなく雨取だったのだ。

『…は？』

「千佳！！」

灰にしようと換装を解いた島崎は自分の無力さに放心状態。なんで千佳はキューブになった？私がもう少し早く換装を解いていたら千佳はキューブにならなかったのでは？嫌な方向に思考が傾いてしまう。

「おいこらメガネ！ボサっとすんな！基地に行きゃあまだ助かる！テメェもだA！」

「走れ修！お前がやるべきことをやれ！」

三雲が無事雨取を基地に届けるためにたくさんの人が協力してくれるのはどこか三雲が人を惹きつける力があるからなのだろうか。迅が三雲のために色んな人にお願いしたからなのだろうかは分からない。だけど多分迅にお願いされなくてもこの状況を見れば島崎も三雲の援護をするだろう。そんな三雲が本当に今日死んでしまうのか、死んでもいいのか。そんなのダメに決まっているだろう

『行くよ修。届ける道中は私が守ってあげる』

「基地に向かいます！サポートお願いします！」

そう言い基地の方向へ走り、先程まで緑川が相手をしていた新型が後ろを追いかけてくる

「フリーになったやつがそっちいくぞ！」

『修、磁力の方は私がやるから飛んでる方お願いできる？』

「けど島崎先輩生身で……！」

『島崎サンは生身の方が強いから大丈夫だよ』

三雲、島崎を目掛けて飛んでくる磁力の礫を両手で受止め灰にする

『邪魔しないで貰えるかなぁ異能力＂破壊＂』

そのまま突っ込んできた新型に少し触れ、跡形もなく灰になっていったのだ