しゅきぴ55 ページ8
千冬 side
『千冬くんの手きもちい…寝そう』
「今寝たら夜眠れねーぞ」
『それはやだ！』
へにゃ、と頬を緩ませた顔をこっちに見せてくるもんだから、グッと下唇を噛む。
かわいくて無防備な彼女。そしてこの笑顔。
自分がいつ暴走するかは時間の問題で、今は理性を保つのに一生懸命だ。
「はい、乾いた」
Aのさらっさらな髪から離れるのは惜しいものの、ドライヤーを止める。
さて、自分の髪も乾かすか。と思った時、『今度は私が乾かす、』とドライヤーを取られてしまった。
さっきと逆転、Aがベッドの上、俺がベッドの下。
Aがベッドの上にいるのもなかなかやべぇけど。
『髪を触らせるのって心許した相手だけなんだって！！』
ふわふわと髪を触りながら乾かすA。
確かに寝そうになる……
俺はAと違って髪を乾かすのにそこまで時間はかからないので、割とすぐに終わった。
電源を切って、ドライヤーを側に置く。
「ありが」
『ん、じっとしてて』
彼女の方を見ようとしたら顔をまた戻され、動かないように言われる。
なんだ？
直後、Aの長い髪が俺の肩に触れたかと思ったら、ちゅ、とかわいらしい音が響いて。
すぐに離れて、Aは俺のベッドから退く。
『そ、ろそろ帰ろっかな！千冬くん今日はありがとう』
「おう…、？」
あっつ、と手でパタパタと仰ぎながら、鞄を持って逃げるように去るA。
部屋のドアがバタン、と閉じた瞬間、俺は後ろのベッドに突っ伏した。
「くそかわい、」
俺の髪にキスをひとつ落として、それだけで照れるとか。
ちょうど近くの窓がいい感じに反射して、俺の角度からAの顔をしっかりと見ることができた。
外が暗いから、窓が鏡のように綺麗に映してくれてて。
「ん、外が暗い…？」
急いで起き上がると、外は結構暗くて。
雨はさっきほどではないけど、シトシトと小雨らしい音が聞こえる。
Aに制服渡してねぇし、傘も渡してねぇし、送ってないし！！！
照れてる場合じゃねぇ！！！
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なの(プロフ) - しらそさん» ありがとうございます！！！面白い&かわいい&えち目指してるのでそう言っていただきとても嬉しいです！！ (2023年3月20日 19時) (
レス) id: 40952220cb (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - Aliceさん» ありがとうございます！！！ (2023年3月20日 19時) (レス) id: 40952220cb (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - てるさん» うわああ神様（ ; ; ） ありがとうございます…！！！ (2023年3月20日 19時) (レス) @page12 id: 40952220cb (このIDを非表示/違反報告)
しらそ - 面白くてきゅんきゅんする小説が好きなんですが、これはもう好き超えて愛してます！神のような作者様とお友達になれたらどれだけ幸せなんでしょうか把握（？）です！ (2022年2月6日 23時) (レス) @page12 id: 8040e95015 (このIDを非表示/違反報告)
Alice - 続編も拝見させていただきました！これからも更新頑張ってください(*ﾟ∀ﾟ) (2021年9月29日 19時) (レス) id: 6485b8cd5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なの | 作成日時：2021年9月12日 8時
