♡.15 ページ28
私のこの熱が君に伝わればいいと思った。
今までの夢のことも、全部忘れちゃうくらいの甘さで溶かして、溺れさせてほしいの。
見ても聞いてもないのに酷くこびりついている、千冬くんの苦しい声や顔。みんなの叫び声。そんなもの、全部忘れられるくらい、おっきい愛で抱きしめて。
・
ちゅん、ちゅん
外から鳥の鳴き声がして目が覚める。
今日は私も千冬くんもお仕事はお休み。
遅く起きることを見越して昨日は無茶をしたような気がする。
隣の彼は、すぅ、と規則正しい寝息を立てて眠っていた。
その顔が愛おしくて、目元を触ると、「んぅ、」とかわいい声。
行為が終わった後は体を拭いたりベッドを綺麗にしたが、服を着る余力はなかったらしくお互い何も纏っていなかったため、私は近くに置いてあったシャツを着る。
ふわ、と香るのは千冬くんの香り。
同じ洗剤で、柔軟剤なのにちょこっとだけ匂いが私とは違うの不思議に感じる。
「A、おはよう…」
『あ、起きた？体大丈夫？』
「そのセリフ俺が言うやつじゃね」
むく、と体を起こす千冬くん。首や肩には悍ましい量の噛み跡やキスマがあって思わず悲鳴をあげそうになった。
「いてて…」と背中を気にするので見てあげると、今度は引っ掻き跡がくっきりと残っていて、申し訳ない気持ちになる。
爪、切ってたんだけどなぁ…
「お、彼シャツ」
『ふへー、いいでしょう！』
「そういえば昨日話したあの日、A俺の服の匂い嗅いで気持ちよくなってたでしょ。覚えてる？」
『うそ。そんなことしたっけ』
意外に昔の自分積極的だなあ…。
てかまた同じこと繰り返してる自分成長して無さすぎでしょ。
「てか、Aコスプレもやってくれるんだな…」
『趣味じゃないからね？！わ、私は主導権握ってこう千冬くんをかわいいかわいいって愛でたい…、んぅ、』
ちゅ、と触れるだけのキス。
「Aが主導権握れるなんて無理でしょ」
『無理じゃ、にゃいもん…』
「そういや学生の頃、にゃんにゃんぷれいやるって言ったよね？？今度やってよ」
『絶対やだ』
・
___
やっぱ過去の出来事とかって覚えてなくても、感覚とか感情とかは覚えてるんじゃないかって思う
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なの(プロフ) - しらそさん» ありがとうございます！！！面白い&かわいい&えち目指してるのでそう言っていただきとても嬉しいです！！ (2023年3月20日 19時) (
レス) id: 40952220cb (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - Aliceさん» ありがとうございます！！！ (2023年3月20日 19時) (レス) id: 40952220cb (このIDを非表示/違反報告)
なの(プロフ) - てるさん» うわああ神様（ ; ; ） ありがとうございます…！！！ (2023年3月20日 19時) (レス) @page12 id: 40952220cb (このIDを非表示/違反報告)
しらそ - 面白くてきゅんきゅんする小説が好きなんですが、これはもう好き超えて愛してます！神のような作者様とお友達になれたらどれだけ幸せなんでしょうか把握（？）です！ (2022年2月6日 23時) (レス) @page12 id: 8040e95015 (このIDを非表示/違反報告)
Alice - 続編も拝見させていただきました！これからも更新頑張ってください(*ﾟ∀ﾟ) (2021年9月29日 19時) (レス) id: 6485b8cd5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なの | 作成日時：2021年9月12日 8時
