この子、彼氏じゃなくて夫です【松野千冬】

しゅきぴ41 ページ42

「…つかAのお母さん何か言いかけてたよな……」

『うん、体調がどうとか…』

「、A動ける？俺お母さん呼んでくるけど…」


今会うと気まずいけど、千冬くんが気にかけていたのでお言葉に甘えて呼んできてもらうことにした。
色々やってもらって申し訳ない。


お母さんがやってくると、暖かいホットミルクをもらった。

飲むと体がぽかぽか。しかも千冬くんが隣に座って体重をかけないようにか、少しだけ寄りかかっているので自然と身体が暖かくなってくる。
この子お母さんいるのにいつも通りだな…なんて、自分がちょっと恥ずかしくなったり。



「A大丈夫？」

『うん。千冬くん傍にいてくれたし、さっき寝たからのだいぶ落ち着いてる』

「あら〜！ありがとうね。」

「いえ！！」



お母さんがお礼を言うと、千冬くんは微笑む。

その姿にお母さんは安心したように頬を緩ませた。



「この子が帰っていきなり好きな人できた！！って言うからどんな子だとは思ったけど、こんなにいい子だなんて…」



自分の息子のように頭をよしよし撫でているので、『ちょっとお母さん！！』と止める。
お母さんにちょっと嫉妬してしまったことが自分でも驚きだ。



「ふは、Aごめんな。お母さんAのことも撫でてやってください」

『、！…わかってるくせに……』



千冬くんの顔ですぐわかった。
あの笑顔は私を揶揄う時の表情で、どこか楽しそう。


噛む時も、舐めてくる時も、キスするの焦らしてくる時も。
変わらずこの表情で私を見つめるので少しだけこの顔が苦手だ。



千冬くんから離れて反対方向を向くと、「ごめんね？」ってかわいい顔して謝ってくるからつい許しちゃう。

結局反対方向を向いたのに、千冬くんが私に目を合わせてくるので逃げれない。



「そういえば、千冬くんって女の子のきょうだいいるの？やけに落ち着いてたから…」

「いませんよ。みつ…友達に色々聞いたんです」

『へぇ……。ドラケンさん？』

「いや、三ツ谷くんっていう弍番隊隊長の人」



にばんたい、かぁ…。

えっと、場地さんと千冬くんは壱でみつやくんという方は弐…。ドラケンさんは副総長。
まだまだ知らない人ばかりだな。


通りで千冬くん落ち着いてるなって思った。



『みつやくんさんってこわい？』

「普段は全然怖くねえな。小さい妹さんがいるらしくて、面倒見がいいから優しいと思う」

『怖くないなら会いたいな。東卍…？の事知りたいし』

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