しゅきぴ4 ページ5
涙目でキッと睨まれる。
うん、普通だったら怖いんだろうけど、全然怖くない。むしろかわいい。
『…まぁ、他に好きになられたら困るしなぁ…』
「?今なんて?」
千冬くんには聞こえない音量でぽつりと呟くと、彼はキョトンとした顔で大きなおめめをぱちぱち。
ひぇ、何この子。顔面国宝だよ。顔面国宝サランヘヨなんだけど?!(?)
かわいいって口に出したい気持ちを抑えて、私はポケットから猫の絆創膏を取り出す。
「え、A?」
『しーっ。』
驚いてる千冬くんの顔にそっと触れると、ボンっと音が出そうなくらい真っ赤になる。
顔に絆創膏を貼ってから、耳元へ口を持っていく。
『私だったら、千冬くんの求めてること叶えてあげられるよ…?』
「え」
ネクタイをしゅるりと外し、シャツを引っ張って少しだけ胸元を見せる。
小さい頃お母さんに教わった。
どうしても落としたい人がいるなら今自分が持ってるものを使いなさいって。
真っ赤になって口をパクパクさせてる千冬くんの頭をふわふわと撫でると、彼はキャパオーバー、と言わんばかりにへなへなぁっと机に沈み込んだ。
「Aッ、見えてるから…!!!」
『見せてるんだよ?』
「…ッ!?いい加減に…!!」
ガタンっと立ち上がってこっちを見る千冬くん。顔は真っ赤で目には涙。ちょっとだけ息が上がっていて、目は熱に帯びていた。
彼の熱っぽそうな目を見てドクリ、と心臓が跳ねる。
『ち、ふゆくん、かわいい、かわいい。』
吸い込まれそうな瞳に釘付けになり、自分で意識しなくても口が勝手に動いてしまう。
かわいいっていうたびに千冬くんの目に涙が溜まって顔が赤くなる。
ツーっと流れた涙を手で拭きながら、止まらずかわいいと口にすると、「ひ」と千冬くんが声を出した。
「ッA…!!これ以上はやめて…?!」
止まれなくなるから、と彼がぽつりと言ったのは聞き逃さなかった。
『あーあ、千冬くん顔真っ赤で目腫れてるよ?』
「誰のせいだと…!!んん?!」
手で口を塞ぐと、また目に涙が溜まる。
ふー、ふー、と息荒げに涙目でこっちも睨む千冬くんに、またかわいいという感情が湧いた。
『続きはまた…ね?』
「ぷはぁっ…続きってなんだよ?!?!」
『最後までシタイでしょ?』
意地悪に聞くとまた顔を赤く染めて、「…ばか。」とフイッと視線を逸らしながら言った。
__
Aちゃんがビッチみたいになってるけど、千冬くんに対してだけです!!!
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ゆぅり(プロフ) - え、サランヘヨ使えてる・・!!もしや、Kぽ女子か?! (2021年9月25日 11時) (レス) @page5 id: 39bfe8c53b (このIDを非表示/違反報告)
名前 - 面白いですね!更新頑張ってください(*゚▽゚*)なのさん!応援しています (2021年9月12日 1時) (レス) id: 14a4d572b2 (このIDを非表示/違反報告)
アリス - 続編よければ書いてほしいです!!楽しみにしてます! (2021年9月6日 17時) (レス) id: 6485b8cd5e (このIDを非表示/違反報告)
ももんが(プロフ) - 続編期待してます(((出来れば、中学生編とかも少しとか、嫉妬させるのとか、入れて頂けると飛びます(((自分勝手なお願いばかりで恐縮です…!無理を承知で、御検討の程、よろしくお願いします!!長文失礼しました!! (2021年9月6日 16時) (レス) id: 5f1c65421c (このIDを非表示/違反報告)
ももんが(プロフ) - コメ失礼します!!!この作品は私の生き甲斐で、毎日の支えなんです!!!もっともっと沢山続編作って、永遠に終わらせないで下さい(((もうこのお話大好き過ぎます本当に!!!これからも応援してます!! (2021年9月6日 16時) (レス) id: 5f1c65421c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なの | 作成日時:2021年8月25日 8時