#サプライズ ページ6
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遂に文化祭当日。
学校に着くや否や急いで衣装に着替え、男子達のメイクを手伝う。私は明智くんの担当。
「...やっぱり可愛いよね明智くん」
「そう?」
「そうだよ!めっちゃ肌綺麗...ファンデ要らずじゃんすご...」
なんて若干明智くんの肌に見とれながらリップを塗って髪を結んであげる。
「どう?これで動きやすくなったでしょ」
「ほんとだ、だいぶ楽だわ。ありがとな」
「いえいえ。じゃ、時間稼ぎ頼んだよ」
そう小さな声で言えば明智くんは任せといて、と親指を立てる。
私は若林くんとアイコンタクトをとって、のぶおにバレないように教室を出た。向かう先は調理室。
のぶおのサプライズ用のケーキを今から大急ぎで作る。っていってもほとんど出来てるから飾り付けするだけなんだけど。
「...若林くん、ほんとにその格好似合ってるよ。女子みたい」
「それ何回目?褒めすぎだよ」
「何回も褒めたくなる可愛さ...自覚してほしいわ。悪い男に捕まらないか心配よ私」
「いや、何キャラ?」
くだらないことを話しながらみんなで協力して急いで盛り付ける。
そして何とか終わったその時、東条くんが呼びに来た。私達は慌てて教室へと向かう。
ドアの前に立ち、東条くんが1回深呼吸をして、ドアを開けた。
「ハッピバースデートゥーユー、ハッピバースデートゥーユー」
なんて手を叩いきながら歌いのぶおがいるところへ歩いていく。のぶおは嬉しそうに笑ってて、それを見て私まで笑ってしまう。
「のぶお、誕生日おめでとう!!」
「やだもう、ありがとう!嬉しい!!」
「これ、若林と女子の手作りだから」
「しかもロシアンケーキ。どれか1個に激辛入ってるよ」
「お、いいじゃないー。みんなで食べましょうか!」
そう言って1人ひとつケーキを手に取り、一斉に口に入れる。
その瞬間口に広がる甘さ。よかった、ハズレじゃない...。
「あーーっ!!辛!!」
激辛があたったのは彦根くんらしく、そのまま教室を走り回る。
それを見て笑うみんな。私も久しぶりにお腹を抱えて笑った。まだ文化祭始まってないのにこんなに楽しくていいのかな、なんて思いながら。
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青龍 葵(プロフ) - まるる。さん» 態々、お知らせして頂き有難う御座います。 (2019年7月7日 17時) (レス) id: 2dfc35dd30 (このIDを非表示/違反報告)
まるる。(プロフ) - 青龍 葵さん» 移行先は明日投稿してこちらでお知らせするので、もう少し待っててください(>_<) (2019年7月6日 19時) (レス) id: 96c7a89dfd (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - 後、少しで終わっちゃうと思うと寂しいですが、続編などあればと思いながら移行先は何処にあるんでしょうか? (2019年7月6日 16時) (レス) id: 2dfc35dd30 (このIDを非表示/違反報告)
まるる。(プロフ) - ひるくさん» ありがとうございます!!結構力入れて書いたのでそう言っていただけて嬉しいです...。これからもよろしくお願いします! (2019年6月30日 16時) (レス) id: 96c7a89dfd (このIDを非表示/違反報告)
ひるく(プロフ) - 最新話……最新話最高です……ありがとうございます……沢山読み返して胸キュンに浸ってます!これからも応援し続けます頑張ってください! (2019年6月30日 13時) (レス) id: bbffd7f7da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まるる。 | 作成日時:2019年6月16日 10時