#ごめん ページ35
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リングの上にはグローブをつけた明智くんと父親、原田先生が立っている。私達はリングの下でそれを見上げる。...大丈夫、なのかな。
それから原田先生の合図で試合が始まった。
明智くんは父親のパンチを避けるだけでやりかえさない。父親は殴ってこいよ、ほらほらなんて煽るけど、明智くんは1度も殴らない。
けどいつまでも避け続けられるわけもなくて、父親にお腹を殴られた明智くんはそれから何度も顔を殴られる。
田中先生が原田先生に辞めるよう言ったけど無駄みたいで明智くんはされるがまま。リングの隅に追いやられ、そのままその場に座り込んだ。
｢明智、立てるか？｣
｢...俺一緒なのかな？｣
｢何が｣
｢アイツと一緒なのかな？暴力ふるってた？｣
そう言った明智くんの声は、心無しか震えてるように思えた。...原田先生に言われたこと、気にしてるんだ。
｢若林に聞いてみろ｣
｢...一緒だよな、アイツの中に暴力ふるっちゃってたんだもんな...。｣
一緒かぁ...、なんて呟きながら明智くんはフラフラ立ち上がる。東条くんはリングに近付き、大きな声で言った。
｢一緒じゃねぇよ！あんなやつと！お前は絶対違うから！｣
｢...なぁ｣
｢なに｣
｢俺殴れねぇわ。殴ったらさ、ほんとにアイツと一緒になっちゃうんじゃねぇの？だからあれだわ、負けるわこれ。殴ってアイツと一緒になるとか、むり｣
首を軽く振りながらそう言うと明智くんは若林くんの方を見て乾いた笑みを浮かべる。
｢ごめんな、若林...ごめん。
すっげぇ、辛かったよな......ごめん｣
若林くんは軽く俯いて唇を噛み締める。するとその時、田中先生の大きな声が響いた。
｢後ろ！！｣
父親が明智くんを殴るのが、スローモーションに見えた。
顔に2発。明智くんも耐えきれなくなってそのままバタリと音を立てリングに倒れる。
｢明智！！！｣
皆が彼の元に駆け寄る中、父親は俺の勝ちー！なんて言い放って明智くんにツバをかける。
それを見た若林くんがリングに上がって袖で明智くんの顔についた唾を拭く。東条くんもリングに上がり、父親との距離を詰める。
｢ちょ、駄目だよ東条くん...！！｣
私は慌ててリングに上がり東条くんの腕を掴んでそれを止める。でも東条くんは父親を睨んだまま。
それを止めたのは先生で、先生は引き分けー！なんて言いながら2人を引き剥がした。
第2試合は、原田先生と父親。
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。 - 桐山漣くん本当にかっこいいですよね、ぜひテニミュをご覧下さい。 (2020年8月21日 0時) (
レス) id: 0324f0d530 (このIDを非表示/違反報告)
まるる。(プロフ) - のりぴーさん» コメントありがとうございます！読んでいただけて嬉しいです...！更新頑張ります！！ (2019年6月3日 20時) (レス) id: 96c7a89dfd (このIDを非表示/違反報告)
のりぴー(プロフ) - 初めまして！面白くて全部読んじゃいました！笑 先生に片思いしてる主人公と主人公に興味のあるメイン３人辺りの関係がとても素敵です！更新頑張って下さい！ (2019年6月3日 14時) (レス) id: b1332d8c7b (このIDを非表示/違反報告)
まるる。(プロフ) - 雪柳．さん» コメントありがとうございます！ 神作品だなんて勿体ないお言葉ありがとうございます...これからもよろしくお願いします！！ (2019年6月2日 22時) (レス) id: 96c7a89dfd (このIDを非表示/違反報告)
雪柳．(プロフ) - 初めまして！吉沢さんの小説を書いている雪柳と申します！田中先生の小説が見当たらなくて自給自足しようかと考えてた時にまるる。さんの作品に出会いました。神作品でこれからも一読者として応援しています！ (2019年6月2日 11時) (レス) id: 6f46d7d183 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まるる。 | 作成日時：2019年5月26日 10時
