先 生 、好 き で す 。【俺スカ】

#自慢したい ページ19

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るんるん気分で教室に戻ったのは良いものの、若林くんがいない。トイレにでも行ってるのかな。
誰かにこの喜びを伝えたかったから、一人でいる東条くんに声を掛けた。



｢東条くん！見て見て！｣


｢え、何これ｣


｢これね、田中先生に貰ったの！テスト頑張ったお礼にって｣


｢へぇー、よかったじゃん｣



そう言って微笑む東条くんも悔しいことに絵になってる。こんなしょうもないことで喜んでんの？とか言われなくてよかった。



｢じゃあまた今度俺も何か奢ってやるよ｣


｢え、いいよそんなの...申し訳ない｣


｢遠慮すんなよ、この前奢ってもらったし｣


｢それはSuica拾ってくれたお礼じゃん｣


｢あー、そういやそうだった｣



忘れないでよ、なんて笑って言えば東条くんも同じように笑ってごめんごめんと呟く。

最近学校でも東条くんと話すようになったけど、普通に話しやすくていい子だった。今ではたまにお昼ご飯を一緒に食べるぐらいの仲。


他愛のない会話で盛り上がっていると、若林くんが教室に戻ってきた。私は東条くんに見せたのと同じようにキーホルダーを見せる。



｢見て見て！田中先生に貰っちゃった！｣


｢え、可愛い...もしかして今回のテスト頑張ってたのってこのため？｣


｢んふふ、さすが若林くん、鋭いね｣



ふと東条くんの方を見ると会話に入るのも気が引けるのかぷいと顔を逸らされてしまった。

...この2人、仲良くなれると思うんだけど。いつかまた仲直りして友達になったらいいな、なんて思いながら若林くんと話した。







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