#51 ページ6
.
それからしばらく経ったある日の事。
いつもの様に三橋くんと一緒に帰ろうとするも、気がついたら彼は隣にいなかった。どこ行ったんだろ。
まぁ急にいなくなるのはそんなに珍しい事じゃないから1人で下駄箱へと向かう。1人で帰るのも寂しいし、理子ちゃんが降りてくるの待っとこうかな。
そう思いながら靴を履き替えていると、伊藤くんに大きな声で名前を呼ばれた。
「い、伊藤くん、どうしたの?そんなに焦って...」
「っ、Aちゃん、三橋がどこにいるか分かる?!」
「え、分かんない...急にいなくなったから」
「そっか...ごめんね急に変なこと聞いて」
「大丈夫だけど、三橋くんがどうかしたの?」
そう言えば伊藤くんは分かりやすく目線を泳がせる。教えてよ、と強く言えば渋々と言った感じで伊藤くんは口を開いた。
「実は...昨日開久の奴らと喧嘩してさ、三橋がボコボコにしたんだけど、アイツら覚えてろよ!!って言ってたから、また喧嘩ふっかけてくんじゃねぇかな、って」
「そんな...私、三橋くん探してくる!!!」
「あっ、ちょっと!Aちゃん!!」
開久と喧嘩、それに伊藤くんはアイツらって言ってたし、きっと大人数で三橋くんを襲ってくるに違いない。
いくら三橋くんでも何人もの開久に襲われたら怪我しちゃう。それは絶対嫌だ。
私が行ったところで大した力にはなれないだろうけど、それでも三橋くんを助けたくて、息が苦しくなっても走り続ける。
そんな中見つけた。
路地裏に倒れた、金髪頭を。
.
251人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ソウ - はじめまして!ソウです!読ませていただきました!めっちゃ面白かったです!これのおかげでまた今日から俺は大好きになりました!ありがとうございます!!( ≧∀≦)ノ (2019年8月21日 20時) (レス) id: 8344a9dd37 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まるる。 | 作成日時:2019年4月30日 14時