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#86 ページ42

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あれからかなりの時間が経って、2人が中から出てきた。私は慌てて2人に駆け寄る。



「二人とも、大丈夫!?怪我してない、?」


「だいじょーぶだって、一つもしてねぇよ」


「そうそう、心配しないで」



2人の言う通りどこにも怪我がなくてホッとする。ヤクザに勝てたって事だよね、ほんとによかった。



「もー疲れたぁー!早く帰って寝ようぜ」


「だなー、もう何もしてこないといーけど」


「あの開久がこれだけで終わるかなぁ...」


「ま、また来ても俺がボッコボコにすっから2人は気楽に構えとけよ」



なんて呑気に話しながら家に帰る。

この時は私達はヤクザを倒せて油断しきってたと言っても過言ではない。まだ彼は軟高の事を恨んでいたことに気付けてなかったんだから。






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次の日の朝。いつまで経っても三橋くんが来なかったから私は1人で商店街を歩く。



「あ、Aさん!おはようございます!!」


「佐川くん、おはよ!何か登校中に会うのって珍しいね」


「確かにそうっすね、同じ道なはずなのに」



そんな話をしながら佐川くんと一緒に学校に向かう。佐川くんと話すのは楽しくて、あっという間に学校近くにきた。


するとその時、目の前に灰色の制服が立ち塞がる。...何だろう、急に。



「何だお前ら、俺らに何か用かよ」



そう言って佐川くんは私を自分の背中に隠す。...守ってくれてるんだ。



「用があるのはお前じゃねぇ、その女の方だ」


「わ、私?」


「相良さんが呼んでんだよ、とにかく着いてこいや」


「ちょ、やめろって!!」



私は手を伸ばす開久の生徒に殴り掛かる佐川くん。それをヒラリと交わされると、お腹に1発蹴りを入れられる。



「佐川くん!!!」


「コイツを傷付けられたくねぇなら大人しく着いてこい」



開久は大勢いるのに佐川くんは1人で、抵抗することも出来ずにどんどん殴られて怪我が増えていく。私はもう見てられなかった。



「わ、分かった!着いてくから!!もうやめて!」


「よし、お前らもうやめろ」



私の前にいた人がそう言うと開久は佐川くんに手を出すのを辞めてこちらに近付いてくる。

...これからどこに連れていかれるのかは分からないけど、これで佐川くんが痛い思いしないで済むなら、きっとこれでいい。



私は開久に腕を掴まれながら道を歩く。ただただ怖くて、心の中で三橋くんの名前を呼んだ。






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ソウ - はじめまして!ソウです!読ませていただきました!めっちゃ面白かったです!これのおかげでまた今日から俺は大好きになりました!ありがとうございます!!( ≧∀≦)ノ (2019年8月21日 20時) (レス) id: 8344a9dd37 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まるる。 | 作成日時:2019年4月30日 14時

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