金髪パーマで卑怯な彼氏。【今日から俺は!!】 (ページ44)

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それから少しして相良さんは戻ってきた。...血塗れの三橋くんを引きずりながら。

｢三橋くん！！！｣

そう名前を呼ぶも反応がない。どうして、どうして相良さんなんかに...。

相良さんは私から少し離れた柱に三橋くんの背中をつけ同じように手錠を付けた。

｢軟高の頭が聞いて呆れるぜ...女が絡むとこうも弱くなるんだからよぉ！！｣

そう言って相良さんは気絶している三橋くんを容赦無く殴る。...まさか、私を傷付けられたくないなら大人しくしとけとか言われたからそんなに傷だらけなの？

涙で視界が歪む。駄目だ、ここで泣いたら相手の思うツボ。私は息を吸って声を出す。

｢やめてよ！！気絶してるでしょ！？どこまで卑怯なのよ！！もうやめろって！！｣

そう言っても相良さんは辞めようとしない。私は言葉を続ける。

｢やめろ！卑怯者！！！三橋くんに手出すなよくそ野郎！！！｣

｢っ......女の子が、そんな言葉使ったら駄目でしょーが...｣

｢み、三橋くん...！！｣

そう小さな声で言う三橋くんを見て相良さんは面白そうに目を細める。すると彼は三橋くんから離れこちらに近付いてきた。

｢三橋ぃ、早くソレ取らねぇとお前の大事な彼女にヤキ入れる事になるぜ？｣

｢っ...｣

そう言うと相良さんは熱した鉄の棒を私の顔に近づける。熱い。これが当たったら、痛いだけじゃなく痕になるんだろうな。

｢相良ぁぁぁ！！！！｣

今までに聞いたことの無い、三橋くんの怒った声。相良さんは相変わらず面白そうに笑っている。

怖いけど、ここで泣いちゃダメだ。そう思い唇を噛み締めてキツく彼を睨む。

｢...何だお前、さっさと泣き喚けよ！！なぁ！！｣

ズイっと更に私の顔に鉄の棒を近付けてくる。それでも睨んだまま。こんな奴の思い通りにはさせない。

そう思っていると、ガチャンという音が廃工場に響いた。

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