>> 片想われ中 .. 2（ Nozomu.K ）

『 57 』 ページ27

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「A …… ？」


『う ……、ハイ』





何故ここに居るのか分からないという

表情で見詰める小瀧。





「あ、まさか 流星が …… ！」


『うん、そのまさかですね』


「は ー ……、あんだけ口止めしたのに ……」





犯人が分かると、ため息を漏らして

頭を掻く。





そんなに、私が来るの嫌やったん ？


私、ずっと小瀧に会うの我慢して

今まで過ごしてたんやで ？


やのに、会って直ぐため息とか ……





「 小瀧くん、品出し終わった ？ 」





後ろから聞こえた声に反応して振り向くと

そこにはあの美人な店員さん。





「あっ、はい ！ 今 終わりました ！」


「 じゃあ ごめんけど、こっち手伝ってくれへん ？ 」


「はい、分かりました ！」





可愛らしい笑顔で喋りかける店員さんに

活き活きと対応する。





『急に来てごめんな ？

忙しいみたいやし、もう帰るな ー』


「待って、A ！

もう少しで俺休憩やからその時話そうや …… っ」


『ん ー ん、奈美待たせてるし、じゃあね ！』





咄嗟に嘘をつく。


勿論奈美を待たせている訳ではない。





自分の知らない人と、知らない所で、

そんな表情をしている小瀧を見たくなくて、

すごく自分勝手だけど、私はこの場から

逃げるように去っていった。





まだ浮気してるかも分からへんのに、

何で勢いで出てきても ー たんやろ ……





また戻ろうかと思いもしたけど、

今日はまたあの美人店員を見たくなくて

足早に帰りのバスに乗り込んだ。





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