>> 片想われ中 .. 2（ Nozomu.K ）

『 47 』 ページ17

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俯いている紫耀に掛ける言葉を

必死に頭の中で探す。








" …… でも、やっぱり遅過ぎたな "





その言葉の意味に、私は気付いた。





そして、_____ 自分の気持ちにも。





紫耀にキスされると思った時、

あの頃みたいにドキドキはせず、

もう自分は紫耀に未練がないことが

分かった。





それと同時に、ぱっと頭に浮かんだのは

小瀧の笑顔。





その笑顔が思い出されると同時に

私は紫耀を突き放した。





____ 小瀧がいい。って、

その時素直に思った。





元彼との自然消滅が原因で好きな人は

当分出来ないとか言ってたけど、

考えてみればもっと前から私は

小瀧を好きだったんだと思う。





なんで早く気付かなかったんだろう。





紫「あ ー、俺アホやな ー

こんなにいい人手放すなんて」





自分の前髪をくしゃっとさせて

俯いた紫耀が言う。





『……… ごめん、紫耀』


紫「謝らんといてやぁ、Aは

なんも悪くないで ？

…… 気付いたんやろ ？ 自分の気持ちに」





…… 違う。紫耀に、気付かされたんやで。





『…… うん、私、小瀧が好きや』





そう真っ直ぐに伝えると、うん って

頷いてまた悲しそうに笑う。





『ありがとう …… っ、紫耀 …… ？』





お礼を言おうとすると、もう一度紫耀に

抱き締められた。





紫「ごめん、…… これで最後にするから …」





強く抱き締めて、弱々しく言う紫耀を

私はもう突き放さなかった。





これで、最後。





元彼の紫耀との関係を引きずるのは

今日で終わり。



明日はちゃんと、小瀧に伝える。





待たせてごめん、私も小瀧が好き。って。









この光景を小瀧が見てるとも知らずに。





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