甘いコーヒーを君に (ページ6)

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ep.6 ページ6

「な…なんでいるの！」

ﾁｬﾝｷﾞｭﾝ「いやこっちのセリフなんだけど…
夜遅い時間もここで仕事してるの？」

吹き出した紅茶がついた口の周りを慌ててナプキンで拭く

「ううん、気分で来ただけ
チャンギュンこそ仕事終わりでしょ？この時間も来るの？」

ﾁｬﾝｷﾞｭﾝ「や、夜は初めて来た。」

当たり前のようにわたしの前に座ったチャンギュン。
チャンギュンと話がしたくて、もしかしたら本当にもしかして、なんて一縷の望みにかけてここに来たなんて口が裂けても言えるわけない

ﾁｬﾝｷﾞｭﾝ「なんか毎日仕事あって、休日まで原稿書かなきゃいけないのに夜もやらなきゃなんて大変そうだね」

「うーん、確かに疲れるしもうやだーってなる時もあるけど
でもやっぱり楽しいよ。今日もね、褒められたの」

ﾁｬﾝｷﾞｭﾝ「本当？よかったじゃん」

「チャンギュンのおかげなんだよ」

えっ、と驚いた表情を見せるチャンギュン

ﾁｬﾝｷﾞｭﾝ「俺？何かした覚えないんだけど…」

「チャンギュン読んでるとき結構表情に出てるんだよ(笑)
あんまり良くないと難しそうな顔したり首かしげたりして。
チャンギュンの表情見て家に帰って手直ししたりしてるし…」

褒められた原稿も、チャンギュンの反応が良かったからそのまま提出したし。

ﾁｬﾝｷﾞｭﾝ「…なんか申し訳ないって言うか恥ずかしいっていうか……
素人なのに俺なんかあてにしないでよ～」

困ったように笑うけど少し嬉しそうで。

「だから今回もチャンギュナのおかげで褒められたの。ありがとうチャンギュン」

頬をポリポリと恥ずかしそうに掻きながら

ﾁｬﾝｷﾞｭﾝ「…Aが頑張ってるの知ってるし、」

小さな声でごにょごにょ呟く彼を不覚にも可愛いと思ってしまったり。

「お礼にここのシナモンロール買ってあげる」

席を立とうとすると

ﾁｬﾝｷﾞｭﾝ「やーいいって！ほんとに！
俺何もしてないから！」

「なによー。ここのシナモンロール美味しいんだよ」

ﾁｬﾝｷﾞｭﾝ「……別にお礼とかいらないけどさ、
してくれるなら何かもっと…別のものがいい」

急にモジモジ俯きがちに話すようになったチャンギュン

「何が欲しいの？」

ﾁｬﾝｷﾞｭﾝ「……一日、」

「ん？」

ﾁｬﾝｷﾞｭﾝ「Aの一日を、俺に頂戴」