演技指導 (ページ15)

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あれからどうやって日本で過ごしてアメリカに帰ったか分からない。
あの微笑む顔を見てから太輔に会うことに拒絶するようになってしまい、携帯から電話番号を消して拒否設定にした。
日本に気軽に戻ったのが間違えだった。
昔の太輔が言ったように納得してから戻れば良かった。共演する夢も、涙も無駄になってしまったようだった。

太輔の存在は大きかったからショックが大きい。

演じることに対して気持ちがむかなくなる。

太輔への気持ちは恋ではなかったのかも知れない。

そう思うようにした。

それからもう簡単に日本に戻らないと決めた。

そして、女優という夢を諦めた。演じることが怖くなった。

一年後_________________
演じることは辞めたが携わる仕事をしたかったから
大学で専攻した分野から

“演出家“という新たな目標を持ち

ミュージカルの演出を手掛けられることになりさの公演後のことだ。運命がまた動き出した。

ミュージカルの閉幕後
『YOUの演出なの？』
と知らないおじいちゃんから声をかけられた。
「ええ、まぁ、」
『YOUの演出はエキサイティングだね』
「ありがとうございます。演技指導にも力を入れていたので、嬉しいです」
『YOUは演じないの？』
「演じることはしてません。でも演出として携わっていく覚悟はあります。show must go onですから」
『YOUいいねぇ、おーい二宮！！』

私が振り向くとハリウッド映画に出て知っていた
嵐の二宮和也さんがいらっしゃった。

「はじめまして」
そう丁寧に挨拶する二宮さん
「あなたの作るミュージカルは最高ですね」
「二宮さんにそう言ってもらえるなんて光栄です。」
「ぜひあなたの演出したミュージカルに出たい」
「二宮さんでしたらもっといい演出家の方はいますよ？、」
「ははは、そんなAさん謙遜しないでくださいよ、ね？ジャニーさん」
「え？！あなたが？！」
『ふははは！笑
　YOU、その演出力をさ数年後日本で試してみない？」
「え、、」

ジャニーズからなんて簡単にスカウトなんてされないだろう。思ってもみなかった。
二宮さんのような演技力のある方の作品をプロデュースできるなんて、

『あ！でもYOU簡単に二宮のプロデュースはさせないよ？Youにはね、ある今度デビューするグループの演技指導してもらうからネ」
「は、は、い？」